トップへ戻る

> ブログ > おすすめの練習方法 > 勢いで弾けるか?

勢いで弾けるか?

音楽には流れがあります。

川の流れにもにたような感じです。

不思議なもので

テンポは同じでも

その流れがあるかどうかで

印象が全然変わってきます。

どんなにゆっくりな曲でも

流れがあれば、長く感じずに

あっという間に終わる感じ。

逆に、ゆっくりな曲で流れが止まってしまうと

まだ終わらないのかなー?と、

とても長く感じます。

 

人間の感覚は不思議ですよね。

 

音楽毎にちょうど良いテンポがあって、

それがぴったり合ったときは

大変気持ちよく演奏できます。

 

そして似たような言葉に

“勢い”があります。

もちろん音楽にも勢いが必要なときがあります。

音楽を進ませる力とでも言えますね。

曲の持っている勢いを表現するのは

素晴らしい事です。

しかし、あやふやな部分を勢いで弾いてしまうことは

なんだかとても不安です。

 

曲のある部分でとても細かい音符でテンポも早く、一瞬で終わるような部分です。

主に半音階が主となり、

両手で半音階を響かせつつ、

中の細かい音も半音階で下りてきます。

 

とても細かい音符だし、

テンポも早くなるし、

おそらく自分で弾いていても

正しい流れで弾けているかどうか

分かりかねます。

 

そもそも音も合っているのか。。

 

ひとつひとつの音を確認するのは

意外と面倒に感じるものです。

ましてや何となく最後まで弾けている場合、細かい指示をどれだけみているか、

とても気になるところですね。

 

細かい音符で早く弾くときには

勢いが必要ですが、

音やリズムがあやふやな時は

勢いで弾くととても危険です。

 

どう危険かというと、

ハッと何か気になったとき、

今自分はどこの場所を弾いていたんだろう?と

分からなくなることがあります。

頭の中が真っ白になって、

どこからやり直していいものか、

何の音だったか、

自分でもびっくりするほど抜けてしまうのです。

 

普段から勢いに任せて

多少音がグチャッとなっても気にせず

練習して気分になっていると

本番では冷や汗ものです。

 

ここは面倒くさがらずに

ひとつひとつの音を確認し、

暗記で言えるようにする必要があります。

 

なんとなく弾いているように見える

ピアニストも

驚くほど詳細に音を覚えて

歌えるようにしていると思います。

 

歌えないと弾けないし、

歌えるようにしか弾けないのです。

 

だから、日頃からしっかり歌って弾くようにしている人にとっては

本番はそんなに緊張もしないでしょう。

 

全ての音をクリアに覚えることは

最初は面倒に感じるでしょう。

しかしよく楽譜を見てみましょう。

同じようなパターンでできているところはありませんか?

このパターンをいかに見つけられるかが

暗譜を楽にしてくれますし、

弾きやすくしてくれます。

 

指だけで覚えないようにしましょう。

 

勢いだけでは絶対に安心して弾けません。

本番では何が起こるか分かりません。

客席から急にくしゃみの声などが聞こえてくるかもしれないし、

ライトが眩しく感じながら弾かないといけないかもしれないし、

いつもの部屋で弾いているようには

いかないのが本番です。

 

そこで集中するには

歌うことなのです。

勢いに任せず、確実に弾けるようにして

本番に望めば、

いつものような演奏ができるでしょう。

 

 

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。