トップへ戻る

> 2020年 > 11月

月別アーカイブ

月別アーカイブ

楽譜に書いてあることは全て大事です。

楽譜は暗号みたいですね。

 

5線の上に丸い音符があちこち

散らばっているように見えて、

小さな粒々のような点や線、

外国語が書かれてあり、

不思議なマークのような記号もあります。

 

言葉を文字にするのも

人間の優れた能力ですが、

音を書き記す方法として

楽譜を発明したことも

世紀の大発明だと思います。

 

 

音の高さや、長さ、強さ、感情など

全ての情報を一目で分かるように

書かれた楽譜は

読み方さえ分かれば

言語が分からなくても

お互いに理解し合える

最高のコミュニケーションツールでしょう。

 

しかし、情報量が多いので

見落とすポイントも多いのです。

最初はどうしても音符だけに目がいってしまいます。

次には強弱などでしょう、

しっかり見ているはずなのですが、

細かいスラーやスタッカート、

楽語など指摘されて

初めて目に入ることもあります。

 

 

音を先に覚えてしまうと、

家での練習時には

楽譜を見ないで弾けてしまうことがあります。

 

そうすると、

細かい記号など最初に見落とし、

そのままにしていると、

見落としたまま定着してしまい、

後から意識して気を付けることが難しくなります。

 

画像のようなスラーの場合、

一見、大したことのない場所に思えるかもしれませんが、

話し言葉で例えると、

文章の切れ目がおかしい感じ、

スタッカートの位置がずれると

イントネーションが違う感じに

聞こえることになります。

 

スラーは呼吸の切れ目にもなるので、

聞いている人は不自然に聞こえるでしょう。

 

シンプルな記号ですが、

効果は絶大で、

このスラーをいかに綺麗に弾けるかは、

大事なポイントです。

 

とても大事なポイントなので、

1・2回の注意で直らなくても、

私も諦めずに注意し続けます。

何回も言われてることを意識できるように

週ごとに色を変えます。

綺麗な虹が出来てしまうのは

残念なことなのですが、

そこを笑いに変えて、

「今日は何色で書こうかな~」と、

注意を促します。

私は綺麗な色のペンを使えるのが

嬉しいよ~と伝えると、

笑いながら

嫌だーーーーーーーーと、

悲鳴をあげています。

 

そういったやり取りも楽しいものですが、

なんとか楽譜に意識を向けてもらえるように

私も工夫をしています。

 

どんなに細かい記号でも

必ず意味があります。

楽譜の読み方を最初から一緒に勉強することで、

どうやって表現に活かしていくのか

どんなに短い曲でも

最初からやっていきます。

 

そうすることで、

表現することの楽しさを知ってもらいたいのです。

楽譜からの情報をどう読み取るか、

これが分かるようになれば

自分で工夫できるようになり、

大人になって

自分の力で表現できるようになります。

 

ですから、

楽譜を見て練習する習慣をつけてもらうまで、

諦めずに言い続けますよーーーー!

 

指使いはどうする?

風もなく気持ちの良い朝だったので

ちょっと遠出して

歩いてきました

広々して気持ちもスッキリ

 

さて、ピアノの練習をしていて

面倒だなと思うひとつに

指使いをどうするか?

という問題はありませんか?

 

譜読みの段階では

ただでさえ細かい音符で

たくさんの音を見ているときに、

指の番号まで気が回らないですよねー。

 

そのうちに音を覚えて弾いてしまって、

楽譜を見ないで練習していませんか?

 

なんとなく弾きづらいけれど、

どうにかなっているから

そのままにしていませんか?

 

音は合っていても、

弾きづらそうにしている時に、

指を見てみると、

楽譜とは違う指使いをしていて、

かえって難しい指を使っていることが多いです。

進行上無理な指使いをしています。

 

ほとんどの教本では

書いてある指使いをした方が、

弾きやすく、

簡単に弾けます。

 

だんだん曲の難易度が上がってくると、

たまに書いてある指使いよりも

自分で考えた指の方が弾きやすくなることもあります。

 

習い始めの数年は

楽譜どおりの指使いを守ることをおすすめします。

 

学生時代に、パイプオルガンを3年間履修していました。

 

最初に先生に教えてもらったことは

良い音を出すには

良い指を使いなさい

 

パイプオルガンの場合、

鍵盤上では音の強弱はつけられません。

ギリギリまで音を伸ばしたり、

軽く切ったり、

弾き方の工夫をして

音にメリハリをつけます。

音の種類も楽器ごとに組み合わせて

音を作っていくので、

その音に合う、弾き方を工夫します。

ピアノとは全然表現方法が違います。

 

そのときに、大切なのが指使いで、

ピアノではやらないような使い方をする場合があります。

 

例えば、

音階を弾く場合、

ピアノでは1の指をくぐらせて

不自然なアクセントがつかないように弾きますが、

オルガンでは1の指はくぐらせません

2・3を繰り返して使うようなこともあります。

それは音の繋がり方を見て決めます。

 

というように、

オルガンの場合は、ピアノよりも指使いが厳しく決められています。

 

良い音を出すための指使いなのです。

 

もちろん、ピアノの場合も

良い音を出すために

指使いがあるわけで、

大事な音、絶対に外せない音には

力の伝わりやすい指を使うのが良いですよね。

そこに無理な指を使ってしまうと

どうなるか、想像できると思います。

 

最初は大変かもしれませんが、

そのうちに、

このテクニックの時には

この指使いだ!

と、指使いの傾向が分かってくると思います。

そうなってくると、

いちいち楽譜で確認しなくても

正しい指使いで弾けるようになってきます。

 

パターンがあるのです。

 

長年専門家たちが研究を続けてきて

一番弾きやすい指番号が書いてあるので、

それを使わない手はありません。

 

指番号まで意識するなんて!!!と

尻込みしてしまうかもしれませんが、

急がば回れ。

きれいに弾けるようになるための

一番の近道ですよ。

 

 

 

左手の音は重要です。

日頃から

歌が大事!

歌うことが大事!

歌いながら弾いて!

歌えれば弾けるから!

しつこいくらいに言っています。

そのとき、歌っているのは

たいていメロディーですよね。

もちろんメロディーは大事なのですが、

ハーモニーも音楽を形作る上では

とても大事な要素です。

 

ちなみに、クラシック音楽において

音楽の三大要素は

メロディー、ハーモニー、リズム。

リズムも本が何冊も書けるほど

語る内容がたくさんあります・・・

 

さて、ハーモニーは左手の音、

つまり低音がとても重要なことが多いです。

 

しかし、音楽として耳に残りやすいのは

メロディーが多いので、

覚えるときもメロディーは簡単です。

そこで問題なのが、左手の音です。

同時に二つの音を歌うことは出来ません。

小学生ぐらいだと、

弾いているうちになんとなく覚えられるのではないでしょうか?

 

これが危険です。

 

からだの動きとして

なんとなく覚えている状態だからです。

これは無意識で弾けている状態なので、

一旦、意識してしまうと、

本番などの緊張状態では

分からなくなる可能性が高いです。

 

そうならないように、

普段から左手の音も意識して弾けるようにする必要があります。

左手だけ暗譜で弾けるかどうか、

ぜひ試してみてください。

 

かなり難しく感じられるでしょう。

 

右手はお休みして、

左手だけを弾く場合と、

 

右手は鍵盤上を動かしているけど

音を出さずに指を動かしながら、

左手を弾いてみてください。

いかに、右手の動きに頼っていたかが

よく分かると思います。

 

ショパンは、

左手は指揮者の役割である。と

語ったそうです。

テンポを保つ役割や、

響きの土台を作る役割、

右手のメロディーが最高にきれいに聞こえるように、

左手は環境を整えるような役割でしょうか。

 

ショパンの曲を演奏するとき、

左手の音に自信をもっていると、

とても安心して演奏することが出来ます。

 

たいてい、暗譜が怪しくなるのは

左手が怪しい時なのです。

もし、メロディー部分に何か突発的に事故が起こっても、

左手が止まらなければ

なんとか繋ぐことが出来ます。

 

習い始めの時から、

練習するときは

左手を弾きながら、右手を歌うことをやってもらいます。

そうすることで

両手もスムーズに出来るようになりますし、

曲が大きくなってきてからも

応用できる練習です。

 

これをしっかりやってくる子と

そうでない子では

進み具合にも差が出てきているように思います。

 

ぜひ、左手の音に意識を集中させて

練習してみてくださいね。

 

 

ピアノを習うということ

ピアノを習い始めるときに、

 

プロになるわけではないけれど、

将来趣味でピアノが弾けるようになれれば

良いと思ってます。

 

と、お話を聞くことが

かなり多いです。

 

たしかに、

ピアノでプロになるのは大変。

音楽を仕事にするのは大変、

音楽は趣味で出来れば良いな。

たいていの方が思うことでしょう。

 

私も小さい頃、

ピアノで食べていくのは大変だ、

と、父に言われたことがあります。

 

では、

趣味で音楽が出来る程度とは

どのくらいでしょうか?

 

ピアノはしばらく弾いていないと

指が動かなくなってきて、

感覚も忘れてしまうので、

定期的に弾いてないと、

自分が今日は弾きたいな!というときに

思いどおりに弾くことは出来ないと思います。

 

音大を卒業したからといって、

卒業しても弾いていなければ

弾けなくなってしまうものです。

 

そう考えると、

時々弾いて、

気分転換になるレベルって

意外とすごいですよね。

 

ですから、

私は、将来音楽の道に進もうと、

趣味で楽しもうと、

小・中学生のうちは

徹底的に基礎を習得して

思いどおりに動く身体を作る必要があると考えています。

 

表現力の基礎も同じです。

趣味にするからといって、

表現力がおろそかでは

本当の意味で音楽を楽しむことが出来ないと思っています。

 

子どもの頃には

いまいち表現することについて理解できなくても、

楽譜の読み方を知っていれば、

将来、様々な経験を積んで、

もう一度音楽に取り組んだとき、

表現の醍醐味を理解することが出来るでしょう。

 

 

私にはその表現力の基礎が足りなかったから、

楽譜に書いてある音符を

鍵盤上の音にすることが出来ても、

そこからどうやって音を作るのか、

そもそも

楽譜から何を読み取ったら良いのかが

漠然としすぎていて分からず、

何を練習するのか、

練習がつまらなく感じ、

先生には怒られ、

訳が分からぬまま嫌になっていった時期が

ありました。

 

音楽の背景を調べ、

楽譜に書いてあることを読み取り、

音を作る作業は

知れば知るほど楽しいものです。

 

プロになる、ならないに関係なく、

すべての子どもたちに

表現することの楽しさ、面白さを

経験してもらいたいと、

日々のレッスンでは

工夫しながら伝えています。

 

時には厳しい指摘もあります。

それは常に真剣に向き合っているからです。

真剣に取り組んでこそ、

楽しさ、達成感、充実感が味わえます。

真剣に取り組むには

自分自身と向き合う必要があります。

見たくない自分、

避けたい自分、

素直になれない自分に出会うこともあります。

 

そんなとき、

どうやって乗り越えたら良いのか、

粘り強く一緒に取り組みます。

 

ピアノが弾けるようになることで、

心も大きく成長します。

 

自分らしい表現を身に付け、

心も成長できたら

将来、音楽が生涯の友として

寄り添ってくれるでしょう。

 

時間はかかりますが、

自分自身の宝物ですね。

 

 

 

 

今さらですが、西遊記

ある韓国ドラマがきっかけで、

西遊記を読んでいます。

 

ドラマ”花遊記”

 

西遊記をベースにしているそうです。

 

西遊記といえば、

孫悟空が三蔵法師と共に

インドへ経典を取りに行く話。

沙悟浄や猪八戒が出てきて、

ぐらいまでは何となく知っている程度。

せっかくだから読んでみようと

本を買って読んでいます。

まず、本屋さんで探してみましたが

なんと売っていませんでした。

家に帰り、

アマゾンをよく利用するので

探してみましたが、

たどり着いたのは

岩波少年文庫でした

西遊記 上 アマゾン

西遊記 中 アマゾン

西遊記 下 アマゾン

ちょっと調べればたくさん出てくると思っていたので、

意外と無くて、驚きました。

およそ500年前の作品と知り、

そんなに古いものだったのかと、

驚きました。

 

まだまだ知らないことだらけですね。

 

難しい漢字が多くて、

読み仮名はふってあるものの

やや難しく感じますが、

なるほど、ドラマで設定として使われている部分などがだんだん分かってきて

面白くなってきました。

現在、上の3分の2ぐらいまで読みました。

 

これまで欧米の映画やドラマを多く見てきましたが、

韓国のドラマに触れて、

儒教や仏教を通じて、

共感できる文化や価値観なども垣間見え

近い国の事なのに、

知らないことがたくさんあると感じました。

 

それからもうひとつ面白い部分は、

私の母は徳之島の出身ですが、

幼い頃に聞いていた方言に

韓国語がよく似ているところです。

徳之島は鹿児島県の離島で、

奄美大島の隣です。

 

全く意味は違いますが、

一瞬方言に聞こえることもあります。

語尾も似ている部分もあるし、

一気に親近感がわきました。

地図上で島と韓国が近いわけでもなさそうだし、

なにか昔交流があったのか?

今度島に行く機会があったら

島の歴史に詳しい人に聞いてみたいと思います。

 

方言のネイティブ(?!)のおじいちゃんおばあちゃんたちは、

本当に外国語を話しているようなので、

理解できるかどうか・・・・

 

まだまだstayhomeは続きそうですし、

読書やドラマ、ピアノがはかどりそうです。