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> 2020年 > 11月 > 30日

月別アーカイブ

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楽譜に書いてあることは全て大事です。

楽譜は暗号みたいですね。

 

5線の上に丸い音符があちこち

散らばっているように見えて、

小さな粒々のような点や線、

外国語が書かれてあり、

不思議なマークのような記号もあります。

 

言葉を文字にするのも

人間の優れた能力ですが、

音を書き記す方法として

楽譜を発明したことも

世紀の大発明だと思います。

 

 

音の高さや、長さ、強さ、感情など

全ての情報を一目で分かるように

書かれた楽譜は

読み方さえ分かれば

言語が分からなくても

お互いに理解し合える

最高のコミュニケーションツールでしょう。

 

しかし、情報量が多いので

見落とすポイントも多いのです。

最初はどうしても音符だけに目がいってしまいます。

次には強弱などでしょう、

しっかり見ているはずなのですが、

細かいスラーやスタッカート、

楽語など指摘されて

初めて目に入ることもあります。

 

 

音を先に覚えてしまうと、

家での練習時には

楽譜を見ないで弾けてしまうことがあります。

 

そうすると、

細かい記号など最初に見落とし、

そのままにしていると、

見落としたまま定着してしまい、

後から意識して気を付けることが難しくなります。

 

画像のようなスラーの場合、

一見、大したことのない場所に思えるかもしれませんが、

話し言葉で例えると、

文章の切れ目がおかしい感じ、

スタッカートの位置がずれると

イントネーションが違う感じに

聞こえることになります。

 

スラーは呼吸の切れ目にもなるので、

聞いている人は不自然に聞こえるでしょう。

 

シンプルな記号ですが、

効果は絶大で、

このスラーをいかに綺麗に弾けるかは、

大事なポイントです。

 

とても大事なポイントなので、

1・2回の注意で直らなくても、

私も諦めずに注意し続けます。

何回も言われてることを意識できるように

週ごとに色を変えます。

綺麗な虹が出来てしまうのは

残念なことなのですが、

そこを笑いに変えて、

「今日は何色で書こうかな~」と、

注意を促します。

私は綺麗な色のペンを使えるのが

嬉しいよ~と伝えると、

笑いながら

嫌だーーーーーーーーと、

悲鳴をあげています。

 

そういったやり取りも楽しいものですが、

なんとか楽譜に意識を向けてもらえるように

私も工夫をしています。

 

どんなに細かい記号でも

必ず意味があります。

楽譜の読み方を最初から一緒に勉強することで、

どうやって表現に活かしていくのか

どんなに短い曲でも

最初からやっていきます。

 

そうすることで、

表現することの楽しさを知ってもらいたいのです。

楽譜からの情報をどう読み取るか、

これが分かるようになれば

自分で工夫できるようになり、

大人になって

自分の力で表現できるようになります。

 

ですから、

楽譜を見て練習する習慣をつけてもらうまで、

諦めずに言い続けますよーーーー!

 

指使いはどうする?

風もなく気持ちの良い朝だったので

ちょっと遠出して

歩いてきました

広々して気持ちもスッキリ

 

さて、ピアノの練習をしていて

面倒だなと思うひとつに

指使いをどうするか?

という問題はありませんか?

 

譜読みの段階では

ただでさえ細かい音符で

たくさんの音を見ているときに、

指の番号まで気が回らないですよねー。

 

そのうちに音を覚えて弾いてしまって、

楽譜を見ないで練習していませんか?

 

なんとなく弾きづらいけれど、

どうにかなっているから

そのままにしていませんか?

 

音は合っていても、

弾きづらそうにしている時に、

指を見てみると、

楽譜とは違う指使いをしていて、

かえって難しい指を使っていることが多いです。

進行上無理な指使いをしています。

 

ほとんどの教本では

書いてある指使いをした方が、

弾きやすく、

簡単に弾けます。

 

だんだん曲の難易度が上がってくると、

たまに書いてある指使いよりも

自分で考えた指の方が弾きやすくなることもあります。

 

習い始めの数年は

楽譜どおりの指使いを守ることをおすすめします。

 

学生時代に、パイプオルガンを3年間履修していました。

 

最初に先生に教えてもらったことは

良い音を出すには

良い指を使いなさい

 

パイプオルガンの場合、

鍵盤上では音の強弱はつけられません。

ギリギリまで音を伸ばしたり、

軽く切ったり、

弾き方の工夫をして

音にメリハリをつけます。

音の種類も楽器ごとに組み合わせて

音を作っていくので、

その音に合う、弾き方を工夫します。

ピアノとは全然表現方法が違います。

 

そのときに、大切なのが指使いで、

ピアノではやらないような使い方をする場合があります。

 

例えば、

音階を弾く場合、

ピアノでは1の指をくぐらせて

不自然なアクセントがつかないように弾きますが、

オルガンでは1の指はくぐらせません

2・3を繰り返して使うようなこともあります。

それは音の繋がり方を見て決めます。

 

というように、

オルガンの場合は、ピアノよりも指使いが厳しく決められています。

 

良い音を出すための指使いなのです。

 

もちろん、ピアノの場合も

良い音を出すために

指使いがあるわけで、

大事な音、絶対に外せない音には

力の伝わりやすい指を使うのが良いですよね。

そこに無理な指を使ってしまうと

どうなるか、想像できると思います。

 

最初は大変かもしれませんが、

そのうちに、

このテクニックの時には

この指使いだ!

と、指使いの傾向が分かってくると思います。

そうなってくると、

いちいち楽譜で確認しなくても

正しい指使いで弾けるようになってきます。

 

パターンがあるのです。

 

長年専門家たちが研究を続けてきて

一番弾きやすい指番号が書いてあるので、

それを使わない手はありません。

 

指番号まで意識するなんて!!!と

尻込みしてしまうかもしれませんが、

急がば回れ。

きれいに弾けるようになるための

一番の近道ですよ。