新しい曲を宿題にもらったとき、
見本の演奏を聴きますか?
自分で演奏する前に見本の演奏を聴くかどうかについは、賛否両論です。
自分で勉強する前に聴いてしまうと、その印象が強く残り、自分なりの解釈が出来なくなってしまうとか、真似をするのは良くないとか、言われることがあります。
私は、先生から直接、聴いてはいけませんとか、聴いた方がいいとか、直接言われたことはありあせんが、
先生もいろんな人の演奏を参考にしているのか!と知ったときは、一人の人に限定せずに、たくさんの人の演奏を聴くのは、とても勉強になると分かりました。
譜読みをする前に覚えてしまうほど聴き込むと、たしかに、自分なりの解釈を勉強するよりも先に、イメージで弾いてしまいそうです。
最初は、一通り、曲の全体の感じを掴むぐらいで良いでしょう。
ある程度弾けるようになって、楽譜の読み込みも大分進んでくると、分からないことがでてきたり、なかなか思いどおりにいかないところが出てくるでしょう。
そのときに、また聴くと、新しい発見や、その人の解釈などが良く分かるようになり、とても参考になると思います。
さて、発表会本番まで約2週間。
最後の追い込みの時期です。
順調に練習は進んでいますか?
普段のレッスンよりも長く一つの曲を練習しているので、もしかしたら慣れてきて、楽譜をよく見ないで弾いているかもしれません。
そこで、楽譜を見ながら、見本の演奏をきいてみることをおすすめします。
すると、今まで見ていたはずなのに、見えていなかった記号や楽語があるかもしれません。自分の演奏とどこか違うところはありますか?
演奏に合わせて、一緒に指を動かしながらきいてみるのも良いでしょう。
最後までメトロノームのように、一定のテンポで進むことは稀です。
どこかでたっぷり伸ばしたり、呼吸のための間があったり、だんだんゆっくりになったり、速くなったり、
レッスンで、もっと呼吸をして、という箇所で、何度やってもしっくりこない場所などありませんか?
そういうところは、見本の演奏に合わせて指を動かしてみましょう。
どんなタイミングなのか、漠然と聴いているよりは、分かりやすいはずです。
まだ練習を始める前に聴いたときと違って、自分なりに弾けるようになってきているので、より深く聴くことができます。
そしてできれば、一人の人の演奏ではなく、数人違う演奏を聴いてみましょう。
すると面白いことを発見するかもしれません。同じ楽譜を見ているはずなのに、微妙に演奏が違うからです。
どういうところが違いますか?
自分の演奏に一番近い人の演奏はあるでしょうか?部分的に好きな箇所が全部違う人の演奏かもしれません。
ここはAさんの演奏が素敵だけど、
別のところはBさんの方が好きだな。
とか、自分の好みが分かってきます。
そこで、自分の演奏も録音してきいてみるのも良いでしょう。
弾けるようになってきたからこその練習方法です。
今はYouTubeで検索すれば、たくさんの人が演奏している動画を見つけることができます。アマチュアからプロの演奏まで、実に様々です。なるべくプロの演奏を聴いてほしいのですが、アマチュアの方の演奏もぜひ聴いてみましょう。
プロとどういうところが違いますか?
そして、自分の演奏はどうでしょうか?
やっているつもりのところはありませんか?
2週間あればできることはたくさんあります。
ここから一気に仕上がってくるでしょう。
集中力の質が上がってくる時期でもあるので、ここからの追い込みがどの程度できるか、楽しみですね。
2021年03月29日(月) │ おすすめの練習方法
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