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普段の話し方が演奏に出ます。

学生時代に伴奏法という授業があり、

クラス全員(20人ほど)で同じ曲を演奏する課題がありました。

その時にとても面白いことに気がつきました。

 

目をつぶって聞いていても、だいたい誰が演奏しているのか分かるのです。

 

これは大変な発見でした。

 

演奏のどういう部分がその子らしいのか。

 

普段ゆっくり、のんびり話す子は、

演奏もゆっくり、のんびり言葉をじっくり探すような演奏。

反対に、せっかちで、だんだん調子が出てくると、捲し立てるように話す子は、

やはり、弾き始める前から、なんだか世話しない感じで、ブレスも浅くなる。

 

話しているスピード感がそのまま演奏に現れていました。

 

なぜ、そういうことが起こるのか考えた結果、呼吸ではないかと思い当たりました。

そのうちに、演奏を聞いて、その日の体調や、寝不足具合、気分の良し悪しが分かるようになってきて、私に指摘された友達はびっくりしていました。

 

そこで、私は自分の話し方の癖を客観的に分析してみることにしました。自分の事ってよく分かっているようで、分からない事多いですね。

 

そして、演奏でよく注意される点も改めて考えてみました。

 

私の場合は、長いスラーで繋がった音を最後まで歌いきることができず、あやふやな感じで終わってしまうことが多々ありました。

 

メロディーを歌いきる。

これが課題でした。

 

これを話し方に置き換えてみると、

最後まではっきり言いきる、ことが出来てないのだと分かりました。だんだん自信が無くなってきて、声も小さくなり、はっきり結論が言えない。意見が言えない。

メリハリのある話し方が出来ていない、と感じました。

 

なので、

普段の話し方を変えれば、演奏にも変化が期待できると考えました。

字にも性格というか、気分が現れることも聞いていたので、おおらかな字を書くように心がけたり、はっきり最後まで言いきるようにしたり、話すときのブレスを深くするように気を付けるようにしました。

 

少しずつですが、演奏も変化して、演奏することがより楽しくなりました。

 

子どもたちを教えていて感じるのは、

やはり、はきはきと滑舌よく話せる子は、演奏もはっきりしています。

 

いつも、何を言っているのかよく聞き取れないような話し方をする子もいましたが、やはり、音も弱くて、相当意識しないと強弱をつけることが出来ませんでした。

 

なぜかというと、お腹に力が入らないのです。大きな声を出すには全身の力が必要です。口先だけでしゃべることに慣れている場合、お腹に力を入れる必要がないため、力を出すための筋肉が弱いように感じました。

 

そうなると、ピアノのレッスンだけで改善するのは難しいのでは?と思いました。普段の生活でからだ全体を使うようなこと、特別になにかを習う必要は無く、大きな声ではっきりとしゃべる、指先を使うようなお手伝いをする、お勉強も大事だけれど、小さい頃に十分体を使うことが、後の体質を決めていくというか、健康的に生活する基礎になると思います。

体力が無いと、気力も湧いてきません。

ずっと動き回っている小さいお子さんに付き合うお母さんは、少しはじっとしていて欲しいと、思う方も多いでしょう

 

(私もそうでした、一秒でも良いからじっとしていて欲しいと思っていました)、

小学校低学年ぐらいまで大変だと思いますが、とにかく動くことが子どもの仕事なんだと思います。

子どもと一緒に過ごせる時間はわずかです。必ず終わる日が来ます。それまでは存分に動き回る子どもたちに付き合ってあげてください。外でたくさん遊ばせてあげてください。たくさん大きな声を出させてあげてください。ここぞというときに力を発揮できる体を作ることになると思います。

心も体も大きく成長しますよ。

 

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