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> 2019年 > 2月 > 6日

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私も勉強になりました。

♪春は名のみの~

立春を迎えると、この“早春賦”のメロディーが聞こえてくるようですね。まだまだ寒い日が続きます。

いかがお過ごしでしょうか?

庭を見ると、福寿草のつぼみが出てきました。

 

さて、先日のレッスンでのこと。

生徒さんは、“メヌエット”を一生懸命練習している小4の女の子です。本が大好きで、レッスンを待っている間も読書に夢中なAちゃん。

 

一回メヌエットを弾き終わったあとに、

 

「メヌエットってどういう意味?」

 

と聞いてみました。

 

たくさんの作曲家がメヌエットという題名で曲を作っていることも最近知ったばかりなのですが、肝心のメヌエットとは?

 

Aちゃんは、「分からない」

 

それで、早速調べてみることにしました。

まずは国語辞典で調べます。

《ゆるやかなリズムのフランス舞曲。四分の三拍子。また、それによる躍り》

なんとなく分かったような分からないような。

 

次に、音楽辞典で調べます。

さらに細かく説明が書かれています。

 

学年の小さい子だったら、要約して分かりやすく伝えるようにしますが、Aちゃんは普段からよく本を読んでいる子なので、一緒に読んでみることにしました。

そのなかで

 

《~そのころの優美でしかつめらしい気質に相応ずるような性質の躍りである》

という記述があり、

 

この《しかつめらしい気質》ってなんだ?

私も初めて聞く表現で、

 

「しかつめ???しかつめらしい???しかめつら、じゃないんだねー」

優美と一緒に使われる表現なのか????

と、私もさっぱり分からないので、

 

また国語辞典で調べます。

 

★しかつめらしい(鹿爪らしい)

顔つきや態度、話し方などが、もっともらしい。改まってまじめくさったようすだ。形式ばっていて堅苦しいようすだ

 

二人で、「へぇーーーー」

こんな言葉があるなんて知りませんでした。

 

なるほど、そういわれてみると、昔の貴族がドレスを着て、形式にのっとって、もしかしたら本当は普段はお友だちかもしれないのに、初めて会ったように丁寧な言葉とかで挨拶をしながら、踊っている様子も想像できました。

 

これまで何度もメヌエットには接してきたのに、調べてみるまでは分からないことがたくさんあると分かりました。

 

レッスンでは分からないことがあると、怒られるような気がして、何にも答えられなくなる生徒さんもいますが、私のレッスンでは、分からないことが分かって良かったね、という考えでいますので、慣れてくると、生徒さんは自信をもって

 

「分かりません」

 

と答えられるようになります。

 

お家では調べられないこともあるのは理解できますので、一緒に調べたり、調べるためのキーワードを伝えて、自分で調べられるようにしたり、それぞれの生徒さんに合わせて工夫をします。

 

ただ、知ろうとする気持ち、挑戦する気持ちをもってもらいたいので、いつまでも分からないままでは「それは良くないよね」というお話もします。

 

調べられるようななにか参考になる本をお家の方に用意していただくこともあります。今ではインターネットなどを使って簡単に調べることもできますね。

 

私もAちゃんのおかげで新しい言葉を知ることができて、とても楽しいレッスンでした。