「楽譜をよく見なさい」
これは私が先生に言われて
一番困った言葉でした。
楽譜から音楽的な事が読み取れないのが
一番の悩みでした・・・
音符は正しく読めているはずだし、
楽譜に書いてある音符通りに弾いているし、
リズムも合っている。
シャープやフラットなどの臨時記号も合ってる。
強弱や、速度記号も見てるし、
調性も確認した
これ以上、どこをどうやって見たらいいんだろう????
本当に分からなくて、
私は感性が無いんだな・・・・と
限界でした。
なんとなく雰囲気だけで
がんばっていたような気がします。
一番欠けていたのは、
なぜ、そこに、その記号があるのか???
自分で考えることでした。
当時の先生も
フォルテで弾きなさい、
ピアノで弾きなさい、
そこに、なぜフォルテなのか・・・
という説明はしてくれません。
ただ大きい音、小さい音、
これでは音楽的なことが理解できないのも
無理もありません。
ただ言われたからやる、
では、記号を読み取っても同じことです。
速度記号のアレグロを見て、
速くだな、と思うだけでは
音楽的にはなりません。
どのくらいの速さか、
メトロノームの数字が書いてあるからといって、
最初から最後まで同じテンポというわけにもいきませんが、
どのくらいの速さがこのメロディーにはちょうど良いのか?
この音楽はどんな状況を表しているんだろう?
具体的にイメージを膨らませる必要があります。
そのイメージに正解・不正解はありません。
楽譜からはそのイメージを読み取ることが大事です。
ですから楽譜に書かれている言葉や記号は
どんな小さなものでも見落とさずに
丁寧に見ると、
そこにはたくさんのヒントが詰まっていることが分かるでしょう。
スラーの扱い方が変わるだけで、
言葉で例えると、
アクセントが変わることと同じです。
地方によって方言というか、
同じ単語でもアクセントが変わると、
違和感がありますよね。
音楽でもそういうことが起こります。
普通ブレスをしないような単語の途中で
区切ってしまうと、
言葉の意味が伝わらないことがあるように、
音楽も意味合いが変わってくることがあります。
音が跳躍している部分では
エネルギーを乗せてあげるようなイメージで演奏すると、
跳躍の意味が伝わります。
楽譜の読み取りにはいくつかコツがあります。
私は全くそういったコツを知らずにいたので、
音符は、ただ音の羅列になっていて、
メリハリの無い、
つまらない音楽になっていました。
しかし、楽譜の読み取りのコツを知ると、
練習することが楽しくなります。
どうやったらイメージ通りに音色を出せるか?
練習とは、この部分が一番大事だからです。
指が動いたり、
難しい箇所が弾けるようになることも練習ですが、
一番ピアノを弾いていて楽しいのは、
この音色を作るところです。
だから、譜読みは早く終わらせてほしいのです。
一番楽しい時間が待っているからです。
譜読みができて終わりではなく、
譜読みが終わってからが始まりです。
音色を作るためにテクニックもあるので、
自分で調べられる記号や
楽語などはどんどん自分から調べましょう。
今はインターネットでなんでも簡単に調べられますが、
私は一冊本をピアノの側に置いておくことをおすすめします。
インターネットはなんでも調べられますが、
起動するまでの時間がもったいない。
本ならパッと開いてすぐ調べられます。
それに、せっかく集中しているのに、
他の作業をすると、
集中が途切れます。
今はたくさん本も出版されているので、
一冊用意しましょう。
音楽用の辞典もあると良いですね。
学校での外国語といえば英語だけですが、
音楽をやっていると
イタリア語、ドイツ語、フランス語が
必要になってきます。
自然と外国語にも興味が沸いてくることでしょう。
楽語を調べていると、
英語に似ている部分などを発見したり、
面白いですよ。
2021年02月06日(土) │ ブログ
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