「音が出る前から音楽は始まっている」
いつ頃言われた言葉か忘れてしまいましたが、
どういうこと???と
戸惑ったのはよく覚えています。
先生は、音を出す前、
楽譜に書かれた一番最初の音を出す前から
音楽の流れは始まっているから、
その流れにのって曲を始めるように、
という意味だったようです。
最近、この言葉の意味が
よく分かるようになりました。
最初の音を出すための準備が
出来ているときと
出来ていないときでは
音の質が全く違って、
そのあとどんなに良い流れを作ったとしても、
印象が決まってしまいます。
ピアノは指で演奏して、
音が出る場所も自分から離れているので、
なんとなく機械をいじっているような感覚に
なりがちです。
ですが、呼吸を意識することで、
指先に神経が行き届き、
心を感じられるような音になります。
身体の使い方としては
声を出すときと同じような準備が必要です。
歌を歌うときは、
必ず息を吸いますね。
吸うためには、音楽の流れにあらかじめのっていないと、
不自然な歌になってしまいます。
歌の場合は、前奏などがあることが多いので、
自然の音楽の流れにのって
歌い出すことができます。
それと同じようなことを
ピアノを弾くときもします。
無音の状態から音楽を感じて、
その流れにのって身体全体で呼吸をして
一番最初の音を出します。
この出だしの音がうまく出せるようになると、
自然な呼吸をしながら演奏をすることが
出来てくるようです。
演奏することに集中していると
意外にも呼吸をしないで
演奏していることが多いです。
そういう演奏は、聴いている方も
息苦しくなってきて、
無表情な演奏に感じます。
絵本の読み聞かせや、
朗読に例えると分かりやすいですね。
棒読みの朗読は呼吸が単調で、
抑揚が無いですよね。
指先を動かすことだけに集中してる演奏は
こういう棒読みの状態です。
表情豊かな演奏のためには
まず歌うことが大事です。
歌うことは音楽の全ての基本です。
ピアノ以外の楽器でも同じです。
今すぐにピアノを習うことが出来ない場合など、
まずは歌うことから始めてみてはいかがでしょうか?
2020年11月20日(金) │ おすすめの練習方法
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