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完璧主義もほどほどに

間違えることは悪いことですか?

 

間違えることが怖いですか?

 

間違えることは恥ずかしいことですか?

 

子どもたちにピアノを教えるようになって驚いたことは、

極端に間違えることを恐れる子どもたちが多いということです。

 

普段のレッスンでさえ、

失敗したらどうしよう・・・・と、

恐る恐る弾き始めて

変なところに力が入り、

音がうまく出ない。

どうしよう・・・という気持ちで

弾き始めるので

最初の音がバラバラになってしまい、

結局思ったように弾けなくなる。

 

見ていてかわいそうになるくらいです。

 

そういう傾向のある場合、

普段から完璧主義なようです。

思った通りの漢字が書けなくて、

泣きながら書いている。

お母さんがそのくらいでも良いんじゃない?と言っても、

自分で納得するまでやめない。

などなどビックリなエピソードがあちこちから聞こえてきます。

 

そこまで完璧主義とは!!!!!

 

ピアノの場合で間違えるというのは、

ミスタッチをすることと考えても良いでしょう。

 

たしかにコンクールでは

ミスタッチは減点されるようですね。

 

ミスタッチを恐れるあまり、

萎縮してしまうのは

自分らしい表現が出来なくなるので、

私は表現が萎縮してしまう方が

大問題だと考えています。

 

間違えることを恐れて

いつも60~70%の力しか使わない場合、

いつまでたっても

100%の力を出しきることは出来ないでしょう。

 

誰だって本番では全力でやったとしても

70%ぐらいの力しかでないことが多いのです。

 

普段が70%だったら、

本番は本来の力の50%ぐらいにしかなりません。

 

自分の可能性を狭めていると思いませんか?

 

思いきりやって間違うことは良いことです。それが本番じゃなくて良かったと思うのはどうでしょうか?

 

うやむやな音で、

合ってるのか間違っているのか

はっきりしない音では

うやむやなままです。

 

思いきりやってみて

間違えたら、

次は間違えないように工夫したり、

部分練習をし、身体に動きを覚えさせます。

 

間違えてみないと

そのつぎにやるべきことが分かりません。

 

間違えたらどうしよう・・・

と考えていること自体、

集中していないのです。

 

本人は音楽のことを考えて一生懸命のつもりでも、

集中出来ていません。

 

本当に集中しているときは

間違えたらどうしようとか、

失敗したらどうしようとか、

考える暇が無いのです。

 

純粋に音楽を心で歌っているとき、

本当の集中力が生まれます。

いわゆるゾーンに入るということでしょうか。

 

完璧主義は良いことだと思いますが、

ほどほどにしないと

自分を苦しめる原因にもなります。

 

ミスタッチをしない完璧主義とうよりは、

自分らしい演奏が出来ているかどうか、

細部にまで神経を行き渡らせているかどうかを

完璧に出来るようにしたいですね。

 

ただ、何度同じ曲を演奏しても

次なる課題が見つかるもので、

完璧に演奏できたという領域には

なかなか達しません。

 

そもそも完璧な演奏はどんなものなのか?

 

自分の演奏は完璧だ!と

思ったときには

成長が止まってしまうとも言われています。

 

だから、私もまだまだ課題があるし、

みんなさらに成長できるのです。

 

間違いを恐れず、

自分らしい表現が出来るように

思いきり演奏してみましょう。

自分を解放させてあげることから

表現が始まります。

 

自分らしい表現とはなんでしょう?

自分らしい音色とは?

 

音符が読めるようになることや

リズムが分かるようになることも大事ですが、

私は音楽の持つ力を自然に表現することを

大事にしています。

 

個性を出そうとしなくても、

音楽を自然に表現することで

自分らしさが出ると考えます。

 

それはみんな呼吸が違うからです。

 

同じ楽譜を使って、

同じ曲を演奏しても

全く同じ演奏にはなりません。

 

自分の意思をもって

自信をもって表現することを覚えると、

音楽が本当に楽しくなってきますよ。

 

 

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