夕べ遅くの雷雨がうそのように晴れて、気持ちの良い朝です。
そよそよと風に揺れる葉っぱの音が心地よい時間です。
玄関先のラベンダーも良い香りです。
こんな日は、たっぷり新鮮な空気を吸い込んで、思いっきり大きな声で歌うのも気持ち良さそうですね。
歌うことにやや苦手意識を持っていた生徒さんがいました。低学年のレッスンでは必ず最初に歌を歌います。ほとんどの子は喜んで歌ってくれるのですが、なかなか声を出そうとしません。近くに置いてある打楽器を取り出してくることがほとんどでした。
無理強いをして声を出してもらおうとしても、心にブレーキがかかっている場合は逆効果になりかねないので、自然と歌いたくなる気持ちになるまで様子を見ていました。
歌いたくない、声を出したくない理由はその子によって様々だと思いますが、おそらく、思ったように声がでないというのが自分でわかっているので、やりたくなかったのでしょう。
遊んでいるときに大きな声を出すことは全く問題なさそうでしたが、思ったような声というのは、歌にあった、つまりピアノの音程にあった声ということです。
聞こえてくる音に合わせて声を出すことは、特に意識しなくても出来てしまう方は多いと思いますが、以外と複雑な作業を体の中でしていると思うのです。聞こえてくる音に合わせて、声帯を調節する、そして発した声が合っているかどうか判断する。
ようするに自分の耳をよく使うということです。聞こえているようで、聴いていないことって結構あるんです。
歌い出しは真ん中より高いド(2点ハ)で、いきなりは難しそうでしたので、真ん中のド(1点ハ)から半音ずつ上がって声を出してもらいました。
最初は3つぐらい音が高くなったあたりが限界でしたが、強く“聴く”を意識して、たっぷり呼吸をし、息を長く使って声を出していくうちに、とても艶のある、しっかりした声が出てきました。
これには本人もびっくり!うれしい!の表情。かなり調子が良いから、いけるところまでやってみよう!と、高いドの上のファ(2点へ)まできれいに声が出ました。
そのあとに歌を歌うと、これまで小さな声で自信無さそうに歌っていましたが、堂々とよく響く声で楽しそうに歌えました。
どんな気分?と感想を聞いてみると、いい声が出ると気持ち良いと答えてくれました。来週のレッスンでも張り切って歌ってくれるのではないかな?と期待しています。
苦手だなと思ったことでも、挑戦してみたことで、大きな達成感を感じてもらえたと思います。
2015年05月21日(木) │ ブログ
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