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想像力と創造力

子どもの頃、あまり本は読みませんでした。

嫌いだったわけではないけれど、

母親は

おんがえしとか、

非現実的な話しが嫌いで、

読むなら伝記とか、

現実にあったお話にしなさいと、

ファンタジーは身近にありませんでした。

 

本を読むようになったのは

大学生になった頃です。

電車に乗る時間が長くなり、

読み始めましたが、

勉強に関するものだったり、

音楽に関するもの、

音楽療法の勉強もしていたので

精神医学に関するもの、

心理学、教育など、

難しいものも多く、

読んでいるうちに寝てしまっていることもしばしばでした。

 

仕事をするようになってからは

仕事に必要な知識を得るための本や

ピアノを教えることに参考になりそうな

スポーツ、コーチ学、

モチベーション、などなど

それこそ現実的な本ばかりでした。

 

それが、日曜日のラジオ番組

TOKYO FM メロディアスライブラリー

メロディアスライブラリー

を聴くようになって

物語の世界も楽しいなと知り、

少しずつ読むようになりました。

子ども向けのお話も紹介されるので

手に取ることが増えました。

 

現実的にはありえないような物語を読むには

想像力が必要です。

絵本だったら絵で理解できることがあるけれど、

ちょっとの挿し絵だけを頼りに

読みすすめる物語はそこから

自分で考えなければいけません。

 

今さらですが、

その想像力がどれだけ重要なのか、

やっと分かりかけたような気がしました。

純粋に読んでいて楽しいので、

充実した時間を過ごしているという

満足感があるだけでも良いですね。

 

この想像力。

いろんな場面で必要だと実感しています。

たとえば、

私自身経験したことですが、

子どもたちが参加していた金管バンドで

本番用の衣装を管理する係をしていました。

自分の子どもが着る衣装の丈をそれぞれ調節するときに、

あきらかに縫い目が目立って

遠目に見てもきれいではない状態で

提出した人がいました。

 

そのとき、

自分の子どもが着るのに、

これで良いと思って出す人がいるんだと、

驚きました。

舞台でどんな風に見えるのか

考えていないのか?

不思議でした。

 

これって想像力だなと思ったのです。

この汚い縫い目でどう見えるか?

想像できないから

平気で提出できる。

 

想像力が無いというのは

恐ろしいことだと思いました。

 

相手の気持ちを考えたり、

先に起こりそうなことを考えたり、

あらゆる場面で想像力は必要です。

 

その想像力があるから

創造する力も生まれます。

 

だいぶ前ですが、

レッスンで”白鳥の見る夢”という曲をやっていたとき、

白鳥ってどんな夢見るんだろうね?

と質問したら、

「白鳥が夢見るわけないじゃん」と言われ、

その先、言葉がでてこなかった時があります。

たしかにそうなんだけど、

それを言っちゃーおしまいだよ、

心のなかでつぶやきました。

膝がガクッと力が抜けたような感じでした。

 

想像することで、

イメージがわき、

そのイメージを表現します。

その、イメージがなければ

ピアノをやる意味もないのです。

伝えたい!という気持ちがなければ

ただの音にしかなりません。

 

そういう意味でも、

想像力を働かせられる物語の世界は

小さい頃にたくさん触れると

良いということが分かりました。

 

非現実的な物語ばかりだと、

現実の世界との境目が分からなくなるから

というのが

私の母がファンタジーを嫌った理由でした。

 

一理あるかもしれませんが、

あまりにも現実的すぎる世界は

窮屈な感じだし、

物語の楽しい世界を知らずにいるのは

寂しいなと思いました。

 

もっと早く気がついていれば

私の子どもたちにも

もっと物語を聞かせてあげたかったなと

とても後悔しています。

 

 

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