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耳を澄ます

絶対音感プログラムを導入して約1年になりますが、このプログラムで身に付く力は、音を理解するだけではないと感じています。

 

耳を澄ませて、集中して聴く

 

という力を育んでいるなということです。

 

色とりどりの旗を使い、音を聞き分けていきますが、「次は何の音だろう?」という、音がなる直前の、ギュッと集中する表情が印象的です。

時には疲れていたり、体調が万全ではないこともありますが、そういうときの表情とはやはり違うようです。

 

現代の日常生活では、電気を通した音を聴くのが当たり前になってきています。

家ではテレビやラジオ、スマホ、外ではスーパーなどのお店でも音楽はひっきりなしにかかっていて、日常生活では音が溢れていますが、スピーカーを介した電子の音です。

 

意識しなくても、どこからか音が必ず流れてきています。

そうなると、耳というのは、

聞こえているけれど、聞いていない状態を作り出してしまいます。

鳴っている音を全て拾ってしまうと、情報が多すぎてしまうので、自分にとって有益な音だけを拾うようにできているのです。

よく補聴器をつけると、聞こえすぎて疲れるという話を聞きますね。

機械だから、音を選ぶことが出来ずに、全て拾ってしまうからです。

 

耳って凄いですよね。

 

しかし、意識して聴くということをあまりしないでいると、ピアノを演奏しているのに、自分の音を聴いていないということがあるのです。

なんとなく聞こえている、のと、自分の音を意識して聴く、というのは全く違う状態です。

 

ですから、絶対音感の音を聞き分けるトレーニングは、意識して音を聴く、というトレーニングになっているなと実感します。

 

しかも、電気を介さない、生の音なので、音としては直接聞こえないかもしれないけれど、音に含まれる全ての周波数をからだ全体で聴くことができるので、豊かな響きを体感することができていると思います。

 

聴く力が育つと、

ここは集中して聴こうという場面で、力を発揮しやすくなると思います。

学校で先生の話を聴く

相手の話に耳を傾ける

耳を澄まして、かすかな音もキャッチできるようになるのではないでしょうか。

 

絶対音感プログラムで、音を判別できるようになるだけではなく、そんな聴く力を育めるのは、お子さんにとって財産になると思います。

 

 

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