日々、子供たちとレッスンをしていて、ピアノは様々な力を育むことができるのだなと感じます。
そのひとつは、
最後まで諦めない気持ち
です。
音楽は一度始めたら、最後まで(曲が終わるまで)途中で何があっても弾き続けなければなりません。
発表会などの本番では特に、途中で分からなくなったとしても、どんな形でも良いので何とかして弾き続ける強い気持ちが必要です。
そんなの簡単だよ、と思われるかもしれませんが、意外と大変なことです。
私も、学生時代、気軽に弾き直す癖があり、それがそんなにも重大なことだとは、気にも止めていませんでした。
しかし、先生からは、その癖を直すようにと、厳しく指導されました。
気持ちに甘えがあるから、すぐ弾き直すのだと、言われたのです。
まさか!と、驚きました。
しかし、実践してみようとすると、これが本当に大変で、何とかして弾き続けるというのは、普段から意識しないとできません。
本番の途中で分からなくなりそうな場面は、本当に怖くて、音楽の流れを止めずに、あやふやな記憶を辿るのは冷や汗ものです。
普段の練習にちょっとでも不安があると、本番では怖い思いをすることになるので、いかに日々の練習が重要かを思い知りました。
初級のテキストの曲は、8小節という、30秒ほどのとても短い曲ばかりですが、ピアノを習い始めた子供にとっては、この30秒を集中するにも強い気持ちが必要です。
途中で分からなくなって、弾くのをやめたくなってしまうこともありますし、間違えると、最初から弾き直したくなることもあります。
お家で練習するときは、苦手な部分や、間違えやすい場所は戻って、繰り返して、何度も弾く必要がありますが、
レッスンで、まず一度弾くときは、最後まで必ず通すようにしています。
すると、そのときにうまくいかないと、最初からやり直したくなることもあります。
レッスンは、小さい本番だと思って弾いてね。
というのが、アドバイスです。
本番で力を発揮するには、普段から緊張感をもって演奏する必要があります。
本番だけ力を発揮することは難しいでしょう。
そうやって最後まで諦めずに続けるということを毎週していると、自ずと曲が長くなってきても、諦めずに取り組む姿勢が当たり前になってきます。
ピアノを習うことによって、
最後まで諦めずに、粘り強く取り組むという力が育ちます。
それは、ピアノ以外のことに取り組んだときも、力が発揮されることでしょう。
2024年01月19日(金) │ ブログ
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