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100日チャレンジ20日目

早いもので、チャレンジを始めて20日が経ちました。

 

レッスンでのチャレンジへの参加表明と、その後の報告が毎回楽しみです。

 

今まで練習にムラがあった子も、どんなに短くても良いから、0分の日を作らないようにしよう!と、頑張ってくれているようです。

 

やはり、少しでもやっていると、それだけできるようになることが増えてきます。

なんとなく取り組むのが億劫だった曲も、すんなり弾けるようになっていました。

 

まだスタートして2週間ほどですが、それでこんなにできるようになるなら、もっと早く取り組めばよかったと、感じているようです。

 

やる気は、待っていて沸いてくるものではありません。

やるから、やる気が出てくるのです。

これは本人も実感していると思います。

 

やることが当たり前になってくれば、

やりたい、やりたくないに関わらず、練習ができるようになってきます。

自分でも上手に弾けるようになってきたと、実感できれば、自ずと練習したくなってくると思います。

 

不思議なもので、お母さんにやりなさい!と言われると、渋々・嫌々な気分になりますが、みんなも頑張っていると思うと、やろう!という気持ちになりますよね。

 

私も、昨年は3つしか記事を書かなかったのに、100日書くぞ!と、覚悟を決めたことで、20日続いています。

 

100日までは、まだまだありますが、100日後に、どんな感想を持つのか、自分自身に楽しみです。

 

なかなかブログを書けないでいるときは、何を書けば良いのか?と思うときもありましたが、不思議と毎日書きたいと思うことが出てくるものですね。

 

 

どこからでも弾けますか?

ピアノの練習をする、と一口にいっても、

たくさんの方法があります。

これまでも、

最初から最後まで一通り弾くのではなく、

部分練習をする。

基礎練習をする。

 

などをご紹介してきました。

あと、レッスンをしていて気になるのは、最初からじゃないと弾けない、という場合です。

これには二つの特徴があって、

・気持ち的に最初から弾かないと、気が済まない。

・最初からの流れじゃないと、分からなくなる。(途中からだと、音が分からない)

のどちらかになります。

 

どちらにしても、途中で間違えると、最初に戻ってしまい、同じところで間違えると、また最初に戻る、の繰り返しになってしまうのが、問題です。

 

ここで、“間違える”とは、スムーズに次の音に指がいかない、違う音を弾いてしまうことをさしています。

 

その間違える原因は、次の音が何か良く分かっていない、分かっていても、鍵盤の位置がよく分かっていない、分かっているけれど、指が迷ってしまう、など考えられます。

 

なので、間違えた場所を繰り返し練習せずに、最初に戻ってしまうと、結局同じことの繰り返しになってしまい、改善されません。

 

そのときに、その間違えた箇所、正確にはその前後の流れを繰り返して、正しい音を弾けるように部分練習をします。

途中から弾くことにとても抵抗があるのは、完璧主義であることが多いように感じます。完璧主義は悪いことではありませんが、完璧に弾くために部分練習をするので、本番など、ここぞ!という時に、完璧主義を発揮するのは良いと思います。

ただ、どういう演奏を完璧とするかという定義が必要でしょう。

これはとても重要な点ですので、

いずれ演奏における完璧についても書いてみたいと思います。

 

そして、もうひとつの特徴である、最初からじゃないと、音が分からなくなるから、途中から弾けない、というのも大変問題です。

これは指が覚えてしまっている状態です。体で覚えるものだから、指で覚えるのは良いのでは?と思うかもしれませんが、この状態の時は、音楽に集中できていないことがほとんどです。どこか上の空で、別のことを考えながら弾いているでしょう。

それが習慣になってしまうと、

本番など、緊張の場面では、急に頭が真っ白になる危険性があります。

それは、今まで無意識に弾いていたのが、急に意識下で弾くことになるからです。

 

ムカデが、いつも深く考えずに足を動かすことができるのに、一旦、どうやって動いているのかを考え出したら、急に動けなくなったという話を聞いたことはありませんか?

それと同じで、舞台では、いつもの環境と違うので、いろんなことが起こります。急に「あれ?次の音、なんだったっけ?」と意識し始めると、普段無意識で弾いている場合は、パッと分からなくなることが多いです。

 

だから、普段の練習から、集中することが大事ですが、どこからでもサッと弾けるようにすることが解決方法です。

これは暗譜するためにも有効です。

この方法で暗譜できれば、安心して本番に望むことができます。

 

曲がだんだん長くなってくると、最初からじゃないと気が済まない等とは言ってられなくなるので、その頃には、途中から弾くことも、抵抗がなくなってくるでしょう。

そうして、レッスンを続けていきながら、心のこだわりもほぐされて、程よい完璧主義になっていきます。

 

ちょっと長くなりましたが、

曲のどこからでも、サッと弾けるようになると、良いことばかりですので、ぜひ挑戦してみてください。

 

完璧主義については、後日ゆっくり書きたいと思います。

 

 

 

 

 

歌の力

月に1回、愛唱歌を歌うサークルに進行と伴奏でお世話になっています。

 

なんと、20年以上続くサークルです。

 

↑愛用している本も、20年以上使っています。

参加者の皆さんは、多少出入りがあるものの、サークル立ち上げ当初から継続している方も多く、最高齢では90歳以上の方がいます。

 

60代は、まだまだ若手といった雰囲気です。

 

私も結婚前からのお付き合いなので、結婚し、出産、子育てに奮闘している時期を共に過ごしてきました。

参加者の皆さんも、それぞれに親の介護や、孫の誕生、ご主人の介護、ご自身の病気などで大変な日々を送りながらも、サークルで歌うことをとても楽しみにしている様子です。

 

歌っている間は、日常の大変なことを忘れて、子供の頃の懐かしい記憶を辿ったり、青春時代の楽しい思い出を振り返ったり、大きな声を出して、気持ちがスッキリすると、笑顔で話してくれる方がほとんどです。

皆さん、歌が大好きなので、普段もカラオケなどで歌っているのでは?と思い、聞いてみましたが、大勢で一緒に歌うのは、カラオケとはまた違った楽しさがあるそうです。

 

皆さんの様子を見ていると、理想的な歳の重ね方だなと思いました。

楽しみに出掛ける場所があること、

そこで仲間と一緒に音楽を楽しむこと、

 

歌を歌うこと自体も、健康で長生きの秘訣ですが、仲間が一緒にいるからこそで、これが一人で家で歌うだけでは、意味が違ってくるでしょう。

歌で思い出を共有・共感できる関係も素晴らしいと思います。

 

皆さんの楽しい時間を作るお手伝いができるのは、とてもやりがいのある仕事ですが、逆に人生を教えていただいている時間でもあります。

伴奏するときは、私の思いや考えを主張するのではなく、皆さんが自然に音楽にのって、歌えるように、音楽の持つ流れに忠実に伴奏することを心がけています。

 

 

ピアノで育つ力とは?

日々、子供たちとレッスンをしていて、ピアノは様々な力を育むことができるのだなと感じます。

 

そのひとつは、

最後まで諦めない気持ち

です。

 

音楽は一度始めたら、最後まで(曲が終わるまで)途中で何があっても弾き続けなければなりません。

発表会などの本番では特に、途中で分からなくなったとしても、どんな形でも良いので何とかして弾き続ける強い気持ちが必要です。

そんなの簡単だよ、と思われるかもしれませんが、意外と大変なことです。

 

私も、学生時代、気軽に弾き直す癖があり、それがそんなにも重大なことだとは、気にも止めていませんでした。

しかし、先生からは、その癖を直すようにと、厳しく指導されました。

気持ちに甘えがあるから、すぐ弾き直すのだと、言われたのです。

 

まさか!と、驚きました。

 

しかし、実践してみようとすると、これが本当に大変で、何とかして弾き続けるというのは、普段から意識しないとできません。

本番の途中で分からなくなりそうな場面は、本当に怖くて、音楽の流れを止めずに、あやふやな記憶を辿るのは冷や汗ものです。

普段の練習にちょっとでも不安があると、本番では怖い思いをすることになるので、いかに日々の練習が重要かを思い知りました。

 

初級のテキストの曲は、8小節という、30秒ほどのとても短い曲ばかりですが、ピアノを習い始めた子供にとっては、この30秒を集中するにも強い気持ちが必要です。

 

途中で分からなくなって、弾くのをやめたくなってしまうこともありますし、間違えると、最初から弾き直したくなることもあります。

 

お家で練習するときは、苦手な部分や、間違えやすい場所は戻って、繰り返して、何度も弾く必要がありますが、

 

レッスンで、まず一度弾くときは、最後まで必ず通すようにしています。

すると、そのときにうまくいかないと、最初からやり直したくなることもあります。

 

レッスンは、小さい本番だと思って弾いてね。

 

というのが、アドバイスです。

本番で力を発揮するには、普段から緊張感をもって演奏する必要があります。

本番だけ力を発揮することは難しいでしょう。

 

そうやって最後まで諦めずに続けるということを毎週していると、自ずと曲が長くなってきても、諦めずに取り組む姿勢が当たり前になってきます。

 

ピアノを習うことによって、

最後まで諦めずに、粘り強く取り組むという力が育ちます。

それは、ピアノ以外のことに取り組んだときも、力が発揮されることでしょう。

 

 

耳を澄ます

絶対音感プログラムを導入して約1年になりますが、このプログラムで身に付く力は、音を理解するだけではないと感じています。

 

耳を澄ませて、集中して聴く

 

という力を育んでいるなということです。

 

色とりどりの旗を使い、音を聞き分けていきますが、「次は何の音だろう?」という、音がなる直前の、ギュッと集中する表情が印象的です。

時には疲れていたり、体調が万全ではないこともありますが、そういうときの表情とはやはり違うようです。

 

現代の日常生活では、電気を通した音を聴くのが当たり前になってきています。

家ではテレビやラジオ、スマホ、外ではスーパーなどのお店でも音楽はひっきりなしにかかっていて、日常生活では音が溢れていますが、スピーカーを介した電子の音です。

 

意識しなくても、どこからか音が必ず流れてきています。

そうなると、耳というのは、

聞こえているけれど、聞いていない状態を作り出してしまいます。

鳴っている音を全て拾ってしまうと、情報が多すぎてしまうので、自分にとって有益な音だけを拾うようにできているのです。

よく補聴器をつけると、聞こえすぎて疲れるという話を聞きますね。

機械だから、音を選ぶことが出来ずに、全て拾ってしまうからです。

 

耳って凄いですよね。

 

しかし、意識して聴くということをあまりしないでいると、ピアノを演奏しているのに、自分の音を聴いていないということがあるのです。

なんとなく聞こえている、のと、自分の音を意識して聴く、というのは全く違う状態です。

 

ですから、絶対音感の音を聞き分けるトレーニングは、意識して音を聴く、というトレーニングになっているなと実感します。

 

しかも、電気を介さない、生の音なので、音としては直接聞こえないかもしれないけれど、音に含まれる全ての周波数をからだ全体で聴くことができるので、豊かな響きを体感することができていると思います。

 

聴く力が育つと、

ここは集中して聴こうという場面で、力を発揮しやすくなると思います。

学校で先生の話を聴く

相手の話に耳を傾ける

耳を澄まして、かすかな音もキャッチできるようになるのではないでしょうか。

 

絶対音感プログラムで、音を判別できるようになるだけではなく、そんな聴く力を育めるのは、お子さんにとって財産になると思います。