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いつの間に?

発表会が終わったばかりのレッスン。

とても楽しそうに感想を話して、

自分が弾いているときの感じや、

お友だちの演奏を聞いた感想など、

そして、お父さんやお母さんが言ってくれた言葉など、

どんどん言葉が溢れてくる様子の子がほとんどです。

 

そして、

新しい曲を連休中に譜読みしよう!ということで、曲探しをしました。

テキストの続きを進めることも大事なので、どんな曲かちょっと見てみようか、と、

音符を読んでもらったら、

 

あれっ????

 

スラスラ読めてる?

 

指もスムーズ?

 

本人も、あれっ?

すんなり読めて、弾けてる自分にびっくり。

 

発表会で、あれだけ難しいのがんばったからね、なんか読めるようになってるね!

 

読めても、指との連動が鈍かった子も、

読むスピードと同じように

指が動くようになってました。

 

発表会の効果ですね。

 

たくさん練習してきたから、

ちょうど目と指との連動が調子が出てきたみたいだから、これを続けるのがチャンスだね!

 

また、普段の練習に戻りますが、

譜読みのスピードがあがると、

自然とやる気もアップしますね。

 

連休後がまた、楽しみになりました。

 

 

MCも自分でやります!

曲を演奏することはだいぶできるようになってきました。

でもコンサートではピアノを弾くだけではありません。

 

クラシックのコンサートが堅苦しい、つまらない、難しい、よく分からないと言われるのは、演奏者が一言もしゃべらずに、最初から最後まで弾いて終わり、というスタイルにもあるかもしれません。

プログラムには曲目解説など、難しい言葉を使って文章が書かれていますが、たいていは専門用語が多く、子どもには分からない説明がほとんどだったと覚えています。

 

しかし、演奏者がどんな思いで曲を選んだのか、どんな思い出があるのか、どういう気持ちで演奏しているのか、などが分かると、聞こえ方も違ってくるから不思議です。

 

これからは積極的に自分をアピールできることも大事だと考え、発表会でも自分でMCに挑戦してもらうことにしました。

 

これまでの発表会は、私が全てMCを舞台上でしていました。普段のレッスンの様子や、演奏する曲目のどういうところに注目して聞いてほしいか、などなど、

ただ聞いているだけでは簡単に聞こえる曲でも、初めてピアノを目の前にして演奏するところを想像してもらったり、どこが難しいのかを説明してから聞いてもらうと、子どもたちがいかにすごいことに挑戦しているかが、ピアノを弾いたことが無い人にも分かりやすくなると、大変好評でした。

 

それから、小さい頃から残念に思っていたのは、自分の子が演奏が終わると帰ってしまう家族や友だちの存在です。

最後の出番の子の頃には、ほとんどお客さんがいなくなってしまうような発表会を経験し、とても傷ついたことがあったので、

 

お客さんにも出演する全ての子どもたちに興味を持ってもらうような演出を考えた結果、今のスタイルになりました。

 

やっぱりエピソードを聞くと、興味が沸きますよね。

 

私がしゃべることも、通常の発表会ではあまり見られないらしいのですが、子どもが自らマイクを持ってしゃべるのはほとんど無いそうです。

 

舞台の打ち合わせで、スタッフの方に驚かれました。

 

聞いてくださるお客様によい時間を過ごせたなと帰ってもらうことが目標なので、子どもだろうと大人だろうと、ただ演奏するだけではありません。

 

ただ弾けばいい、という、

お客様にたいして失礼な演奏にならないように、そこは厳しく指導します。

 

曲ごとに説明をいれるのか、

それともまとめて説明をするのか、

自分のプログラムにはどんなスタイルがあっているだろうか?今週はそんなことを考えてもらうレッスンをします。

えーっと、とか、

私が今日演奏するのは・・・とか、

そういう同じような言葉を何回も使わないこと、

お客様にとって聞きやすい話し方、

どんな言葉を使ったら良いのか、

そんなこともレクチャーします。

 

弾くよりもドキドキするかもしれませんね。

 

 

 

隣で指揮?

発表会で弾きたい曲は

やっぱり聴き映えのする曲。

あのあこがれの名曲を演奏したい、となりますよね。

本番でかっこよく演奏してもらいから、レッスンではついつい私が盛り上がってしまいます。

 

なんというか・・・

まだまだみんなテンションが低い!!!

私だけテンション高い???

まだ一ヶ月以上あると思っているからかな?

音楽的な盛り上がりもまだまだおとなしい感じ。やはり、広い空間を意識すると、強弱の幅も狭い感じがするし、表現もおとなしい。

 

どうやってみんなの気持ちを高めていったら良いのか・・・おもいっきり表現できるようにしたらいいのか、、、

自分自身の秘めた力に気づいてもらって、それを気がねなく出してもらうためには・・・

 

最初は隣で座って聴いていたのが、

気がついたら指揮者のように立って、腕をふり、体を動かして、歌ったり、リズムをとったり、

 

曲が終わると、まるで自分が演奏し終わったかのようにグッタリ・・・

 

指揮者ってこういう感じなの???

 

自分では演奏しないけど、

演奏者に自分の音楽を伝えるために、身振り手振り全身を使ってエネルギーを伝える感じ。

 

音楽のエネルギーを伝える。

 

今、思い付いた言葉だけど、たしかにそうかも。

 

そのエネルギーが伝わって、演奏者がそれに呼応するように音を出す。

 

まさに、今日の私はそういう感じでした。

 

すると、

先生が隣でやってくれたら、なんとなく分かってきた。本番でも隣でやってください!(笑)今日は弾いててすごい暑くなった。

 

 

いやいや、本番はゆっくり聴かせてもらいますよー。

いつもクールに器用になんでも弾いているのに、暑くなってくれたなんて!心がやっと熱くなってくれたのかな?

あと、ひといき!!!

 

学生時代に大学の図書館の視聴覚の資料でオーケストラの演奏を聴きました。そのときに気に入ったのがレナード・バーンスタイン。

 

全身から音楽が溢れているような動きがとても魅力的。団員の人たちはまるで魔法がかかったように、バーンスタインの動きに合わせて音楽を奏でていて、お互いが喜びに満ちているような感じ。

 

なんて楽しそうに指揮&演奏しているんだろう!と見ている私がワクワクしてきたのを覚えています。

 

もう既に亡くなっていたのが本当に残念。

 

指揮者は、音を出さないし、ただ棒を振っているだけで、誰にでもできそうだな、なんておもったこともあったけど、不思議なことに、同じオーケストラでも指揮者が変わると、まるで変わってしまう。

 

すごい指揮者に指揮をしてもらうと、自分でも知らなかったものを引き出してもらえるような感覚になります。

高校生のとき、合唱部で、第九を歌ったときに感じました。

 

これまでレッスン時にはあまり意識してこなかったけれど、

自分が指揮者になったつもりにならないといけないなとおもいました。

団員を萎縮させてしまうような指揮ではなく、喜びに解放されて、私のエネルギーが移っていくような、そんなパワーを発せられるようになりたいですね。

 

 

 

ピアノ弾けたら運転も上手くなる?

レッスンでは子どもたちにも分かりやすい説明を心がけて、

同じような説明でも

いろいろに変えて例え話をすることがあります。

 

その一つが、

この間発見した、

楽譜は地図と同じだよね。

自転車である程度のスピードを出せる子には

感覚として分かってもらいやすいかな?と思い、

例え話をしてみました。

 

もちろん、カーナビのガイドで運転することを知っている子にも分かりやすいかと思います。

 

音楽の場面が変わるところや、

強弱記号がでてくるところ、

テクニック的に難しいところ、

音が跳躍しているから狙わないといけないところなど、

ポイントがたくさんでてくる曲の場合、

地図で曲がるところや、

一方通行、

駐車場の場所など、

あらかじめ知っておくと

運転が楽になるポイントがありますよね。

急に「ここを右折です」と言われても

曲がれないように、

地図を見ないでたどり着くには

何度も通って道を覚えたり、

曲がり角のポイントを覚えたりするよね、

という例え話をすると、

ほんとだー👀と、納得してもらえました。

 

楽譜を見ながら弾くのは

今音を出しているところのことはもちろん、

自分が出した音を聞いて、

次の音の楽譜を見て、

どんどん進むイメージ。

しかし、状況によって

本番だとしたら、

ピアノの状態や、

お客さんの雰囲気、

などなどそのときで変わることが多々あります。

それも運転中と同じ注意力が必要で、

歩行者に気を付けたり、

スピードに気を付けたり、

車線変更するときには

前に加えて後ろも注意したり、

運転って同時にたくさんのことをします。

 

ピアノを弾いているときも同じようなので、

ピアノが上手に弾けるようになったら、

車の運転も上手になりそうだね😃

 

車は急に止まれないですよね。

音楽も同じです。

いきなり終わると、拍手をして良いのかどうか迷うことがあります。

 

終わりかたってどんなに説明しても

なかなか伝わらないことも多いです。

もちろん、感覚的に分かる子もいますが、

あれこれ例えて説明するには

車が急に止まれないという例えのほうは

伝わりやすいかなという印象です。

 

始まりかたも大事ですが、

終わりかたもすごく重要です。

結局、全部大事なんですけどね・・・

 

終わりよければ~

と、ことわざにあるように、

終わり方、

鍵盤から指を離すのもいろいろありますよ。

 

 

チャンスは一回だよ!

普段のレッスンでは

「間違えても良いんだよ」

「思いっきり間違えて!」

って言ってるのに、

 

時々、

「一回で、バシッと決めてみよう!」

「チャンスは一回ね!」

なんて、

あり得ないくらいのプレッシャーをかけます。

 

お家で落ち着いて練習してたら

いつも上手にできるのに、

そんなこと言われたら

ドキドキして、緊張した。

 

たいていの子は↑上のように

言いますね。

 

そこで、すかさず、

「そーだよね、緊張したね、

今日が本番じゃなくて良かったよー」

「そうは言っても、本番は一回しか弾けないからね」

 

ハッと気がついた子は、

動画はやり直せるから良いねー

だそうです。

最近、いろいろなことがオンライン化し、

レッスンの振り替えも

動画にしてもらい、それをみて

私がアドバイスを送る形を取っています。

昨年のクリスマス会も

動画に撮りました。

もちろん一回で満足する子は少なく、

何回か撮り直して一番納得のいく演奏を

残しました。

 

4月には発表会を予定しています。

そうなると、舞台で一回。

その一回に全てを集中して

納得のいく演奏をできるようにしなければなりません。

 

どういうわけか、

家で落ち着いて練習しているときは

上手にできていると思っても、

レッスンの時や、

プレッシャーを感じると

うまく出来ていたところさえも失敗してしまうのか・・・

 

私にも経験があることなのですが、

やはり練習が不十分なのです。

 

弾けているつもりのところほど

緊張したときには

粗が目立ってしまいます。

 

例えば、16分音符が続いているようなところは、

粒を揃えて、音の凸凹も出さないようにするために、

リズムを変えた練習をする必要があります。

普段はなんとなく弾けているつもりですが、

本番では、いびつな16分音符になりがちです。

 

すると、なぜ?????

なんで、いつもうまく弾けるのに、

できないの?と焦り、

余計に慌ててしまうという悪循環に陥ります。

ますます焦ってしまい、

最悪の場合は指が止まってしまうこともあります。

 

それが本番だったら

とても悔しい結果になってしまいます。

 

そうならないために、

練習方法をレッスンで伝えます。

その方法を素直にやるかどうか・・・

レッスンでなんとかうまくできれば

やってなくてもバレないだろうと

思っているような子も見受けられます。

しかし、ちょっとのことで

動揺してしまうと粗が分かるので、

お家でどういう心持ちで

どんな練習をしていたのかは

だいたい分かります。

どのくらい時間をかけているのかも分かります。

 

レッスンは

一週間の練習の成果を発表する場だと思って

緊張感をもってレッスンに取り組むことをおすすめします。

 

レッスンで「練習」はしません。

練習のやり方を教えてもらう場でもあります。

短いレッスンの時間をいかに充実したものにするかは

お家での練習にかかっています。

 

今回のように、

プレッシャーを与えられて

思うような演奏ができなかったからといって落ち込む必要はなく、

前向きに捉えて、

この部分の練習が足りなかったんだ、

次はどんな工夫をしたらいいだろう?

そういうことが分かったから良かった。

今日が本番じゃなくて良かった。

本番前にやるべきことが分かった。

 

次の一週間をどう過ごせば良いのか

はっきりと分かるので、

収穫の多いレッスンになったといえますね。

 

そうやってひとつひとつ

できるようになることが増えていくことが

楽しいレッスンですね。