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> 2021年 > 2月 > 10日

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ほしい物は自分の手で掴み取ろう!

ピアノは決められた鍵盤を押さえれば

必ず正しい音が出ます。

音を出すという意味では

楽器のなかで一番簡単でしょう。

 

トランペットやヴァイオリンは

音が出るようになるまでが

大変な楽器です。

 

ピアノは誰でも音を出すことができますが、

指先の感覚を使い分けることによって、

音色を変えることができるし、

直接息をいれている訳でもないのに、

気持ちを乗せた音を出すことができます。

 

だから、同じ楽器で演奏しても

人によってそれぞれ音色が変わるのです。

 

なんとなく鍵盤を押さえるだけでは

やはり、なんとなくした音しか出ません。

 

意思を持った音を出すには、

意思を持つことが大事です。

どんな音を出したいのか、

今弾いている曲にはどんな音が合うのか。

 

手首を柔らかく使うのか、

固くして使うのか、

指先は広い面を鍵盤に当てるのか、

固くして点を狙うように当てるのか、

どのくらいのスピードで鍵盤を押すのか

具体的に使い分けます。

 

だんだん指先の形に気を配れるようになってくると、

音色を使い分ける練習を始めます。

ハノンを使い始める頃でしょうか。

 

普段は間違えることには寛容ですが、

このテクニックの練習をするときは

高度に集中力を必要とするので、

一回で良いから、

絶対に音を外さないぞ!っていう

強い気持ちを持って弾いてねと言います。

 

鷹や鷲が上空から獲物を狙って、

狙った獲物を絶対に逃がさないぐらいの気持ちだよ!

お腹空いてたら絶対に獲物を捕りたいよね、

そういう強い気持ちだよ!

 

実際に私の指で子どもたちの腕を掴むような感じで、見本を見せて、

弾いて音の違いを聞かせて

気合いを入れて!

 

すると、最初は集中の仕方が分からず、

一瞬は集中できても、

次の瞬間に途切れてしまうことがほとんどです。

 

集中しよう!と思うほど、

集中できないのです。

絶対に狙うぞ!と気合いを入れて、

ドレミのことだけを考えさせます。

 

できるかな~?

音を間違えたらどうしよう~?

なんでこんなことやってるのかな~?

曲を早く弾きたいなぁ~?

なんで外しちゃいけないのかな~?

なんでこんなに緊張させるのかな~?

 

などと、考えながら弾いているうちは

集中できていません。

音を聞くと、どんなことを考えて弾いているのか分かります。

レッスンでたくさんやることはせず、

レッスンごとにチャンスは一回。

緊張感を持って弾く時間を作ります。

だんだんコツが分かってくると、

一回できれいにきまってくるようになります。

なんとなくの音を出している頃とは違って、

音に意思が芽生えてくるので、

他の曲でも応用できるようになってきます。

 

自分がほしいものは絶対に掴みたいよね。

音も、自分が出したい音、

外したくない音は掴みにいくんだよ。

気持ちで掴むんだよ。

音を狙うんだよ。

 

と、何回も話します。

 

音を掴むって何????

 

ポカンとしていても、

本当に鍵盤を掴むように演奏することで

ピアノ本来の響きが生まれるので、

自分がこんな音が出せるのか👀と、

驚いたような表情をするときがあります。

 

どんな瞬間に出会うと

何回も説明したけれど、

諦めずに言って良かったなと

本当に嬉しい気持ちになります。

 

そこまで引き出すのが大変ですが

とてもやりがいのある瞬間です。

 

待っているだけでは欲しいものは手に入りませんね。

チャンスも、勝利も、音も、

自分から掴みにいきましょう!

 

 

挨拶できていますか?

レッスンで大事にしていることのひとつに

あいさつがあります。

 

レッスンのはじめと終わりの

挨拶はもちろん、

玄関を開けて家に入るとき、

だまったまま玄関を開けていませんか?

自分から「こんにちは!」と

元気よく挨拶できていますか?

 

帰る時もだまったまま、

ドアを開けてそのまま帰っていませんか?

 

そして、お月謝を先生に渡すとき、

どうやって渡していますか?

 

先生への返事は元気よく「はい!」と

できていますか?

 

何気ないようで、

実はとても大事なことです。

 

まず、挨拶されて

なにも返さなければ

無視していることになりますね。

いくら相手が先生でも

先生だって人間ですから、

挨拶したのに、なにも返してもらえないと

とても悲しい気持ちになります。

 

まさか!!!

先生に挨拶されたのに、無視するなんて!!!

と驚く方もいらっしゃるかもしれませんね。

 

過去には残念ながら

だまったままのお子さんもいました。

 

もしかしたら

とても恥ずかしがり屋さんで

大きな声を出して挨拶するのが苦手だったのかもしれません。

相手が大人だから別に大丈夫と思ったのかもしれません。

 

だんだん成長して大きくなれば

挨拶もできるようになるのかもしれませんが、

コミュニケーションの基本は挨拶だと思っています。

そして、音楽もコミュニケーションです。

初対面で、

まだ会ったばかりで慣れなくて、

挨拶できなくても、

なるべくできるように努力しましょう。

 

お子さんが人見知りで挨拶が苦手な場合でも、

子供が嫌がっているからやらなくても良いのではなくて、

一緒に挨拶をするなど、

場数を踏ませてあげることも大事です。

 

以前は年代の違う人たちとの交流や、

大人たちの集まりのなかに子供が入っている場面は

だいぶ少なくなっている時代だと思います。

まして、コロナの影響もあり

集まることができない時代ですので、

親しい人だけでコミュニケーションが成り立っています。

 

学生のうちはそれでも

間に合うのかもしれませんが、

いずれは社会出て、

いろんな人とのかかわり合いのなかで生きていかなければなりません。

そんなとき、

自分から挨拶ができるかどうかが

とても大切になってきますね。

 

毎週毎週、些細なことかもしれませんが、

親や学校の先生とは違う大人の人と、

マンツーマンでピアノを通じて

コミュニケーションすることで

自然と社会性も身に付けてもらいたいと考えています。

 

お月謝を渡すとき、

どうやって渡しますか?

 

これもできるまで何回もやり直ししてもらいますよ。