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ピアノ弾けたら運転も上手くなる?

レッスンでは子どもたちにも分かりやすい説明を心がけて、

同じような説明でも

いろいろに変えて例え話をすることがあります。

 

その一つが、

この間発見した、

楽譜は地図と同じだよね。

自転車である程度のスピードを出せる子には

感覚として分かってもらいやすいかな?と思い、

例え話をしてみました。

 

もちろん、カーナビのガイドで運転することを知っている子にも分かりやすいかと思います。

 

音楽の場面が変わるところや、

強弱記号がでてくるところ、

テクニック的に難しいところ、

音が跳躍しているから狙わないといけないところなど、

ポイントがたくさんでてくる曲の場合、

地図で曲がるところや、

一方通行、

駐車場の場所など、

あらかじめ知っておくと

運転が楽になるポイントがありますよね。

急に「ここを右折です」と言われても

曲がれないように、

地図を見ないでたどり着くには

何度も通って道を覚えたり、

曲がり角のポイントを覚えたりするよね、

という例え話をすると、

ほんとだー👀と、納得してもらえました。

 

楽譜を見ながら弾くのは

今音を出しているところのことはもちろん、

自分が出した音を聞いて、

次の音の楽譜を見て、

どんどん進むイメージ。

しかし、状況によって

本番だとしたら、

ピアノの状態や、

お客さんの雰囲気、

などなどそのときで変わることが多々あります。

それも運転中と同じ注意力が必要で、

歩行者に気を付けたり、

スピードに気を付けたり、

車線変更するときには

前に加えて後ろも注意したり、

運転って同時にたくさんのことをします。

 

ピアノを弾いているときも同じようなので、

ピアノが上手に弾けるようになったら、

車の運転も上手になりそうだね😃

 

車は急に止まれないですよね。

音楽も同じです。

いきなり終わると、拍手をして良いのかどうか迷うことがあります。

 

終わりかたってどんなに説明しても

なかなか伝わらないことも多いです。

もちろん、感覚的に分かる子もいますが、

あれこれ例えて説明するには

車が急に止まれないという例えのほうは

伝わりやすいかなという印象です。

 

始まりかたも大事ですが、

終わりかたもすごく重要です。

結局、全部大事なんですけどね・・・

 

終わりよければ~

と、ことわざにあるように、

終わり方、

鍵盤から指を離すのもいろいろありますよ。

 

 

何年ぶり???!!!面接・採用試験

なんと!

あるお仕事の面接・採用試験を受けてきました。

 

知り合いからの紹介で、

セレモニープレーヤーをやってみない?と誘われて、

いいよ~

 

と、返事をしたのが始まり。

 

セレモニープレーヤーとは

お通夜や告別式で生演奏をする人のことです。

 

生演奏をしている告別式には参列したことはなく、

BGMの演奏は

学生時代に結婚式で

挙式の生演奏のアルバイトをしたぐらい。

 

なん十年ぶり???に履歴書を書き、

証明写真を撮り、

課題曲と自由曲を練習して

試験に行ってきました。

 

いつも通り演奏すればいいのは

分かっていても、

“試験”と名が付くと

妙に緊張してしまって、

会場までの運転もドキドキ。

 

こういう感覚久しぶりだな?

いや、試験とか、採用試験なんて

これまでほとんど受けたことがなくて、

ぬくぬく生きてきたんだなーと

気付かされました。

 

葬儀でのBGMを想定しての演奏なので、

舞台で演奏するのとは違います。

自分の音楽性を主張するのではなく、

会場を暖かい雰囲気にするとか、

参列者の気持ちを邪魔しない音とか、

雰囲気に合ったテンポ、アレンジ、

ボリューム、などなど

通常のコンサートとは違う音作りが大事です。

 

おそらく、

自分が用意した曲で、

かっちり弾くのではなく、

進行具合をみながら、

曲の長さを調整したり、

挨拶をしている人の声のトーンに被らないように音の高さを調節したり、

急なリクエストにも対応したり、

全体を見ながら音楽を考えることが必要でしょう。

 

音楽の役割って

多岐にわたると実感しました。

音楽が中心になる場合もあるし、

音楽がソッと寄り添うことが必要な場合もあるし、

音楽で空間を作ることもあるし、

上手に音楽と付き合うことができたら、

本当に豊かな社会・人生になりますね。

 

日常生活のなかにある音楽を観察してみてください。

 

スーパーなどで流れている音楽、

レストランで流れている音楽、

時間帯によっても工夫されているでしょう。

ボリュームはどうですか?

ジャンルはどうですか?

もし、その空間で違う音楽だったら

どんな雰囲気になると思いますか?

 

知らず知らずのうちに

音楽によって心を動かされていることも

あるかもしれませんよ。

 

映画やドラマで使われている音楽など、

主題歌ばかりでなく、

効果的に使われている音楽などにも

特徴があって面白いと思います。

CMも面白いですよね。

 

そう考えると、

世の中には音楽・音が溢れています。

これからの時代は

音の無い世界、時間、空間を探すのが大変かもしれませんね。

ということは、

音の無い世界を体験するなんてことが

特別になるかもしれませんね。

 

 

分からないときは楽譜を見よう

レッスンでよくある光景で

弾いている途中で不安になると

私の顔色を見る。

演奏が終わった瞬間に

私の顔色を見る。

ちょっと分からなくなると、

遠くを見ながら音を探し始める・・・

 

なんとなく気持ちは分かるけれど、

そんなときに必ず言うのは

私の顔には音符は書いてないよ~

困ったときは楽譜を見ようね。

です。

 

すぐ顔色を見る習慣がある子の

演奏を聞くときは、

後ろの方に座って聞くようにします。

 

まさか、後ろを振り返ってまで

顔色を見ることはありませんからね。。。

 

ピアノを舞台で演奏するときの

孤独感といったら

それこそ恐怖に近いものがあるかもしれません。

 

広い舞台に一人だけ。

 

スポットライトを浴びて

右側にお客さんの視線を感じ、

ホールの空気感で

お客さんが集中して聞いてくれているか、

飽きてしまっているか・・・

なんとなく分かるようになってくると、

怖く感じられることがあります。

そこで失敗したり、

間違えて、頭が真っ白になってしまって

止まってしまったり、

心臓はドキドキするし、

だけど、誰も助けにはきてくれないし、

なんとかしなくちゃいけない。。。

そんなときに

キョロキョロして客席にいる

お母さんを探すわけにはいかないですよね。

後ろを振り返って先生に助けを求めることもできません。

 

だから、普段のレッスンでも

まずは一回、何があっても最後まで

演奏してもらいます。

 

本番が近くなってくると、

舞台で演奏していることを想定して

暗譜で演奏しますが、

普段のレッスンでは楽譜は見ながら演奏します。

注意深く楽譜を見ながら演奏することは

とても大事です。

暗譜をしよう!というと

嫌がるのに、

楽譜って見ているようで

細かいところまでは見えていないことも多いのです。

これは不思議ですが、

レッスンで指摘されて初めて見えた!?

というような記号や楽語などがけっこうあります。

 

えっ?そんなこと書いてあったの???

 

どうして今まで見えなかったんだろう?

というような現象はよくあります。

 

常に楽譜に書いてあることを確認しながら

練習するといいでしょう。

先生やお母さんの顔色を見て

自分の演奏を判断するのではなく、

自分の耳で聞いて分かるようにならなくてはいけませんね。

 

最近、楽譜は地図に例えられるなと思いました。

演奏は車の運転に例えられます。

 

ある一定の速度で運転するには

たとえ初めて行くような場所でも、

だいたいの道のりをイメージしますね。

曲がり角なども前もって

心づもりをしていないと、

急に曲がれないし、

標識の意味を知っていないと

危険なこともあります。

 

演奏も似ています。

一定のテンポで弾きながら

次の音も見なければいけないし、

急に強弱の記号を見ても

対応できないので、

前もってどこから強弱の記号があるのか

把握している必要があります。

楽語の意味が分からないと

音楽に合った音色を作ることができません。

慣れてくれば地図を見なくても運転できるようになり、

安全に目的地に着くことができます。

今走っている道に十分注意を配りながらも、

次の道順を考えて、

それでハンドルの操作、

足でアクセルやブレーキ

スピードの調節など

一度にたくさんのことをやります。

 

運転をイメージできると、

楽譜を見るときも、どういう流れで

楽譜を見ると良いかが分かりますね。

道が分からなければ、地図を確認するように、

演奏中に分からないことがあれば、

必ず楽譜を確認しましょう。

 

舞台で演奏する時には

必ず何か起こります。

そんなときにどうやって解決したら良いのか演奏しながら考えることもあります。

 

ピアノってただ弾いているように見えますが、

実はいろいろなことを同時にやっているんですね。

問題解決力も育ちますね。

 

 

楽譜をよく見るってどういうこと?

「楽譜をよく見なさい」

これは私が先生に言われて

一番困った言葉でした。

 

楽譜から音楽的な事が読み取れないのが

一番の悩みでした・・・

 

音符は正しく読めているはずだし、

楽譜に書いてある音符通りに弾いているし、

リズムも合っている。

シャープやフラットなどの臨時記号も合ってる。

強弱や、速度記号も見てるし、

調性も確認した

これ以上、どこをどうやって見たらいいんだろう????

 

本当に分からなくて、

私は感性が無いんだな・・・・と

限界でした。

 

なんとなく雰囲気だけで

がんばっていたような気がします。

 

一番欠けていたのは、

なぜ、そこに、その記号があるのか???

自分で考えることでした。

当時の先生も

フォルテで弾きなさい、

ピアノで弾きなさい、

 

そこに、なぜフォルテなのか・・・

という説明はしてくれません。

ただ大きい音、小さい音、

これでは音楽的なことが理解できないのも

無理もありません。

 

ただ言われたからやる、

では、記号を読み取っても同じことです。

速度記号のアレグロを見て、

速くだな、と思うだけでは

音楽的にはなりません。

 

どのくらいの速さか、

メトロノームの数字が書いてあるからといって、

最初から最後まで同じテンポというわけにもいきませんが、

どのくらいの速さがこのメロディーにはちょうど良いのか?

この音楽はどんな状況を表しているんだろう?

具体的にイメージを膨らませる必要があります。

 

そのイメージに正解・不正解はありません。

楽譜からはそのイメージを読み取ることが大事です。

ですから楽譜に書かれている言葉や記号は

どんな小さなものでも見落とさずに

丁寧に見ると、

そこにはたくさんのヒントが詰まっていることが分かるでしょう。

 

スラーの扱い方が変わるだけで、

言葉で例えると、

アクセントが変わることと同じです。

地方によって方言というか、

同じ単語でもアクセントが変わると、

違和感がありますよね。

音楽でもそういうことが起こります。

普通ブレスをしないような単語の途中で

区切ってしまうと、

言葉の意味が伝わらないことがあるように、

音楽も意味合いが変わってくることがあります。

 

音が跳躍している部分では

エネルギーを乗せてあげるようなイメージで演奏すると、

跳躍の意味が伝わります。

 

楽譜の読み取りにはいくつかコツがあります。

 

私は全くそういったコツを知らずにいたので、

音符は、ただ音の羅列になっていて、

メリハリの無い、

つまらない音楽になっていました。

 

しかし、楽譜の読み取りのコツを知ると、

練習することが楽しくなります。

どうやったらイメージ通りに音色を出せるか?

練習とは、この部分が一番大事だからです。

指が動いたり、

難しい箇所が弾けるようになることも練習ですが、

一番ピアノを弾いていて楽しいのは、

この音色を作るところです。

だから、譜読みは早く終わらせてほしいのです。

一番楽しい時間が待っているからです。

譜読みができて終わりではなく、

譜読みが終わってからが始まりです。

 

音色を作るためにテクニックもあるので、

自分で調べられる記号や

楽語などはどんどん自分から調べましょう。

今はインターネットでなんでも簡単に調べられますが、

私は一冊本をピアノの側に置いておくことをおすすめします。

インターネットはなんでも調べられますが、

起動するまでの時間がもったいない。

本ならパッと開いてすぐ調べられます。

それに、せっかく集中しているのに、

他の作業をすると、

集中が途切れます。

 

今はたくさん本も出版されているので、

一冊用意しましょう。

音楽用の辞典もあると良いですね。

 

学校での外国語といえば英語だけですが、

音楽をやっていると

イタリア語、ドイツ語、フランス語が

必要になってきます。

自然と外国語にも興味が沸いてくることでしょう。

楽語を調べていると、

英語に似ている部分などを発見したり、

面白いですよ。

 

 

 

曲に合ったテンポで!

弾けるようになるまでは

ゆっくり練習することは大事です。

細かい音符の部分や、

複雑なリズム、

難しいテクニックが必要な箇所は

ゆっくり確実に弾けるようにします。

 

それがだんだん慣れてきて、

弾けるようになってきたら

曲に合ったテンポで弾けるようにしましょう。

 

いつまでもゆっくりのままだと、

曲の本来の雰囲気が出せずに、

かえって弾きづらいことがあります。

 

どの曲にも、ちょうどその曲に合ったテンポがあり、

早すぎても、

遅すぎても

調子がでないことがあります。

テンポを遅く設定しすぎて

流れに乗れずに、

なんだかよく分からないまま

曲が終わってしまうのです。

 

題名や、

楽譜の一番最初に書かれている

速度記号を参考にしてみましょう。

 

そして、音を出す前に

心の中で出だしのメロディーを歌ってください。

 

準備も無しに、

いきなり音を出すと、

流れがつかめずに、

調子がでないうちに終わってしまいます。

 

ピアノを弾くには

指揮者の役割をする自分と、

ソリストの役割をする自分と、

伴奏をする自分と、

いろいろな役割を一人でこなす必要があります。

 

音を出す前には

指揮者がテンポを感じて呼吸をするように、

流れを作ってください。

そして、十分なブレスをして

最初の音を出します。

 

これが無いと、

聞いている人は、どこで呼吸をしたらいいのか混乱し、

聞いていて苦しい演奏となってしまいます。

 

ピアノを弾くために

歌うことを重要視するのは

こういうところにあります。

音を出すからだの準備は

歌うときと同じです。

 

歌うときには、前奏を聞いて、

曲のスピードでブレスをしています。

だから、曲に合ったテンポを設定し、

流れにのってから

ブレスをして演奏を始めると

弾いていてもスムーズで

聞いていても楽に聞くことができます。

 

また、早く弾くことに不安があっても、

できるだけテンポ通りに弾いてみることをしてみてください。

思ったより弾けるかもしれないし、

もし大変だったとしても、

早く指を動かすことの感覚を覚えていきましょう。

 

早く走りたいのに、

早く走る練習をしなければ

走れるようにはなりませんね。

もちろん最初は息切れもするし、

足も筋肉痛になるし大変かもしれませんが、

練習を重ねていくうちに

足を早く動かすことにも慣れてきて、

早く走るコツがつかめてくるように、

ピアノでも同じことが言えます。

ゆっくり確実な練習もするし、

早く動く指をつくる練習もするし、

いろいろな練習を試してください。

 

本番前には

曲に合ったテンポだけでなく、

超ゆっくりバージョンと、

超早いバージョンなど、

いろいろなテンポの設定で練習します。

その理由は別の機会に!