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弾けるようになってからが、本当の練習

本当の練習と聞くと、

なんの事だろう?と思いますよね。

昨日は、出来るようになるまで弾くのが練習という話をしました。(https://tomo-sounds.com/blog/2707)

 

楽譜を読み、音を確認し、鍵盤の位置を確認し、最後まで両手で弾けるようにするのも、練習ですが、

一通り弾けるようになってからが、本当の意味でピアノが楽しくなる練習が始まります。

 

ピアノという楽器は、

楽器の名前にピアノ(強弱記号のp)が入っているように、強弱が付けられることが、当時画期的な発明でした。

それに、指先の微妙な力加減などで、音色を変化させることができるのが、ピアノを演奏する醍醐味でもあります。

 

私は、この本当の意味でピアノを弾く楽しさを知ったのは、大学生になってからでした。

それまでは、楽譜通りに鍵盤上で音を出しているだけの音楽でした。

楽譜通りに弾いているのに、表現ってなんだろう?どうしたら良いのか、よく分からないまま演奏していたので、

つまらない演奏

ぶっきらぼうな演奏、

などと、親によく言われていました。

 

それが、大学では、指先を柔らかく使ったり、固く使って、曲に合う音色を作っていくことや、行間を読むような解釈の方法を教えてもらい、演奏することがとても楽しくなりました。

その過程を練習というのだということも分かりました。

 

時代によって、作曲家によって、求められる音色は変化していくので、それを指先一つで作ることできる面白さを知ったのです。

 

ですから、自分が教室を開くときには、小さいうちから、この一番楽しい音色を作ることを教えていきたいと強く思いました。

 

実際に、レッスンでは、ちょっとしつこいくらいに、楽譜に忠実に演奏するように言います。楽譜に忠実とは、記号や楽語もしっかり守って弾くということです。自然と音色も曲に合うように求めることになり、そうすることで、音楽が生き生きしてきます。

 

音楽的に豊かに演奏できたときには、本人も違いが分かるようで、表情がキラキラしてきます。

その瞬間に立ち会えることが、レッスンしていて一番の楽しい時間です。

 

どんなに小さい子でも、音楽的な表現ができると、表情が生き生きとしてきます。

まだ小さいから、そこまでやらなくても・・・ではなくて、どんなに小さい子でも、妥協せずに音楽的に求めることで、本当の音楽の楽しさを実感できると思います。

 

ただ、楽譜通りに指を動かして、音を出して終わりではなく、そこからが音楽作りのスタートなので、宿題をもらったら、なるべく早く、一通り弾けるようになりましょう。

 

(100日チャレンジ 6/100)