音符を読むのは難しい?
線と丸で無限に音楽を現す楽譜のシステム。
音の高さと、長さをたったこれだけで現すことができるなんて、文字を考えたのと同じぐらい凄い発明だと思います。
音楽を奏でるうえで、この楽譜を読めるようにすることは、必須ですよね。
楽譜が読めるようになると、知らなかった曲でも演奏できるようになるし、楽譜からたくさんの情報を得ることができるようになります。
楽譜は文字と同じぐらいの凄い発明だ、と先程述べましたが、音符を読むことは、文字を読めるようになることと同じです。
しかも、文字より音の数は少ないので、30個の音符を読めるようになるだけでも、最初のうちは、かなりの曲を演奏できるようになるでしょう。
ちなみに、ピアノの鍵盤の数は88個なので、やはり、文字を覚えるよりは少ないですよね。
しかし、この音符を読むことを苦手とする子も一定数います。
もちろん、30個全ての音符を一度に覚えるのではなく、少しずつ練習していきますが、なかなか読めるようにならない。
音符を読むのは難しい
と、思い込んでいませんか?
そして、練習するときにたくさん歌っていますか?
どうやって、ひらがなや片仮名、漢字などを覚えたのか思い出してみましょう。
毎日毎日言葉に触れて、文字を読んで、書いてを繰り返したと思います。
音符も同じなので、たくさん読んで、声に出して、書いて、を繰り返さないと、自由自在に読めるようにはなりません。
どうのような仕組みで出来ているのかが分かるようになると、自分で音符が読めるようになります。
週一回のレッスンのときだけでは、やはり難しいでしょう。
先生は、たくさん楽譜を読んでもらいたいので、宿題を出します。
同じ曲を何週間もかけていると、新しく音符を読む練習ができません。耳で覚えた音だけを頼りに演奏することになるので、音符を見ずに演奏できるようになってしまいます。
そういう意味でも、出された宿題は、1・2週間で仕上げるようなサイクルができると良いですね。
2024年01月13日(土) │ ブログ
絶対音感プログラムを導入しています
学生時代、“絶対音感”という本が話題になりました。たしか、先生が授業で取り上げ、皆で読んだ覚えがあります。
絶対音感とは、鳴っている音が何の音か即座に分かる能力のことです。
ドの音が鳴ったら、ドと分かることです。
絶対音感 (新潮文庫) https://amzn.asia/d/gsC97u8
どんな授業だったのか、
正直、内容は忘れてしまいましたが、
はっきり覚えているのは、
先生に「君は、絶対音感があってかわいそうだな」と言われたことです。
大学で、古楽器の世界に触れたとき、確かに、ピアノとは違う音律(音の高さ)で、私には調子が狂っているように聞こえるため、美しく感じられないという経験をしました。
長年ピアノの音に触れてきているので、いつの間にか絶対音感が身に付き、それをかわいそうだと言われたことがショックで、絶対音感については、とても消極的な考えでした。
ピアノを教えるようになっても、はじめのうちは絶対音感を意識していませんでした。
しかし、ピアノと長く付き合っていくためには、自分で楽譜の音を正しく演奏しているかどうか判断できなければ、練習が難しいのではないかと思うようになりました。
また、耳で聴いた音楽を再現できれば、さらに音楽の楽しみも広がると考え、普段のレッスンで絶対音感が身に付けることができる、社団法人 日本こども音楽教育協会の絶対音感プログラムを導入することにしました。
プログラムについて
絶対音感を生まれつき持っているひとは、20万人に1人と言われているそうですが、7歳になるまでにトレーニングをスタートすると、ほとんどのお子さんが絶対音感を身に付けることができます。
↑このような数種類の色の旗を使ってトレーニングをします。
おそらく絶対音感を身に付けるプログラムは多々あると思いますが、
私がこの“日本こども音楽教育協会”のプログラムを導入することに決めたのは、単音(ひとつの音)を機械的に覚えていくのではなく、和音(3つの音)を聴くトレーニングと、あとは歌を歌うことを重要視している点に共感したからです。
機械的な音感と、情緒的な音感が身に付くことで、表現力の豊かな演奏へと、その能力を反映させることができます。
歌うことに関しては、教室を立ち上げたときから大事にしていることなので、そこと絶対音感が結びついたプログラムは、とても価値のあるものだと思っています。
今のところ、このプログラムを導入しているのは、埼玉県では、当教室のみとなっています。
現在、プログラムに取り組み、そろそろ応用編という子供たちは、意欲的にレッスンにも取り組んでおり、音が分かる!というのが、自信に繋がっているのだなという印象を受けます。
絶対音感を身に付けて、楽しいピアノライフをおくりましょう。
2024年01月13日(土) │ ブログ