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> 2021年 > 3月 > 18日

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いつもと違う時間にも練習してみよう。

久しぶりの発表会が一ヶ月後に迫ってきました。

 

10分~15分の持ち時間を自由にプログラムする初めての企画です。

みんなほぼ曲が出揃って、順番を考え、どんな流れで演奏するのかをイメージし始めています。

 

一曲だけの演奏なら簡単でも、

数曲も続けての演奏となると、

集中力や、持久力、忍耐力、などなど

思っていた以上に普段とは違う心持ちが必要なことがよく分かってきました。

 

レッスンでの演奏を聞いてきて、

だんだん疲れてくると、途中でやめたくなってしまう子もいて、演奏が上の空になってきます。

まさか本番では途中でやめるわけにはいきませんね。だから何としても弾ききる練習も必要になります。

 

疲れてきて、上の空になると、音楽には集中できなくなっているので、おそらく音楽とは違うことを考えながら演奏していることが考えられます。

 

あー早く終わらないかなぁー

なんか今日は曲が長く感じるなぁ

まだかなぁー

あれ?さっきも同じところ弾いたようなきがするな

あれっ?左手の音、なんだったっけ?

 

などなど、

不思議なもので、音楽とは全く関係ないことを考えていても、指は動いてくれる時があります。

しかし、次の瞬間、意識が戻ってくると、

急に訳が分からなくなり、どこを自分が弾いているのかも分からなくなり、

同じところをぐるぐると何回も弾いてしまったり、

似たような音を弾いているけれども、正確ではないので、混乱してきたり?

 

とにかく、普段だったらやらないようなおかしな事が起こります。

 

今日が本番じゃなくて良かったね。

 

いつも違う状況になったときに、

身体がどういう反応をするのか、

早めに知っておいて良かった。

という意味です。

 

だから、疲れているときにも、実力を発揮できるようにしなければいけません。

毎日の練習では、同じような時間帯に練習するなど、ベストコンディションの時が多いと思います。

ちょっと疲れているから休もうとか、

休んで元気になってから、とか、

 

しかし本番は、朝早くから準備したり、

会場の雰囲気にもなれないとだし、

久しぶりに会うお友だちもいるから

嬉しくなりすぎて騒いでしまったり、

 

普段以上に体力を使っています。

だから、ちょっと疲れている状態で本番に望むことを想定していて、ちょうど良いぐらいかも知れません。

 

ここから一ヶ月の練習では

本番に起こりうる様々な状況を想定して、

本番通りに演奏してみることも必要です。

もちろん、部分的な練習、基礎練習は絶対に必要です。いつも以上に必要です。

基礎練習を徹底することで、不測の事態に対処することができます。

 

そのうえで、本番用の練習をしましょう。

 

衣装に着替えてみるだけでも気分が変わります。くつをはきかえるだけでもだいぶ変わるでしょう。

その際には、

ピアノまで歩いていって、お辞儀をして、椅子に座るところから始めるのも良いですね。

 

そして、録音や録画もおすすめです。

 

楽しく弾ければ良い、

本番を楽しむ。

 

楽しむためには、ありとあらゆる考えられる練習を全てやりきって、十分に準備したと、言いきれるまで練習をすることです。

一ミリでも不安を残したままでは、楽しむことはできません。

全力で準備をしてきたからこそ、落ち着いて演奏に集中できて、楽しむことができます。

 

そこまでやっても、

失敗することもあるし、思ったように演奏できないこともあります。

それに、音楽的に完璧!ということはなかなか訪れません。

今できる精一杯の準備をして望むと、次に目指すゴールも見えてきます。

 

そのプロセスも楽しいものですよ。

 

 

 

 

 

 

感心したこと

発表会本番までおよそ1ヶ月。

音楽的な仕上げの段階に入ってきました。

譜読みが終わり、より自分らしい演奏にするために、まずは楽譜にかかれていることを忠実に演奏します。

 

楽譜に忠実に演奏しているだけでも、個性は現れてきます。そこが不思議で、面白いところです。

だからコンクールなどでは課題曲として、同じ曲を演奏すると、その人らしさが発揮されて、聞いている方はとても興味深いのですね。

 

さて、今回のテーマは

“セルフ・プロデュース”

10分~15分の持ち時間を自由にプログラムできます。

こんなことしている発表会は見たこと無いし、聞いたこともないのですが、これは非常に実りの大きな企画になりそうです。

 

まずは、今回の発表会でチャレンジしたい曲を選びます。全てチャレンジしたい曲でも良いと思いましたが、あまりにも負担が大きいし、長い時間を乗り切るには、安心してリラックスして弾ける曲もあったほうが良いので、これまで弾いた曲の中からも選んでもらいました。

 

だいたい3~5曲ぐらいになりました。

 

次はどの順番で弾くかを考えてもらいました。

 

どんな雰囲気で始まりたいか、そして、終わりたいか。

そこを決めると、おのずと間が埋まってきます。

 

セルフ・プロデュースなので、それも自分で決めます。

すると、みんな自分の演奏する曲の性格を理解して、とても良い順番を考えてくれました。

 

思い入れの強い曲を最後にもってくる子や、

印象的に始まりたいから最初にもってくる子や、

それぞれに思いが伝わるプログラムです。

 

年中さんでも、しっかり考えて決められました。私が思い付かないようなアイディアもあって、なるほどーと、私が教えられるような感じです。

 

一年生の子も、しっかりとした意思をもって決めていました。

 

どの子も、しっかりと自分の曲と向き合っているからこそ、どうしたいのかがはっきりとしていて、それを私に伝えることができる。

 

私が小学生の頃を思い出してみると、自分の考えを言っても、先生や親に却下されそうな気がして、思っていることや考えていることは言えなかったような気がします。

 

先生の言う通りにしていれば良い、みたいなところがありました。

だから自分で考えることをほとんどしてこなかったと思います。

 

それで、大学に入ってから、いきなり、

どうしたいの?と聞かれても

戸惑ってしまった思い出があります。

 

普段から、意思をもってピアノに向かうことを目標としてやってきたので、その成果もでているのかなと思います。

 

我ながらこの企画は、面白いことを考えたなと思います。

ただ、一人の持ち時間が長いので、発表会がとても長時間になってしまうという点が気がかりです。

 

もしかしたら、チームを二つに分けて、半年ごとにやるのも良いかなと思いました。

出演するにも待ち時間が長すぎて大変ですよね。新しい発表会の形になりそうで、今後の展開にも良い機会になりそうです。