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基礎練習が大切な理由

ピアノは弾けるようになりたいけれど、

練習は嫌い。

というお子さんは多いでしょう。

まして、基礎練習が好きという子は、ほとんどいないと思います。

できれば、好きな曲だけ、弾きたい曲だけ弾きたい。

練習曲もつまらないから弾きたくない。

と、思うだけではなく、

本当に宿題と出してもやってこない子もいるのです!

(そのやらない勇気、ある意味すごいですが・・・)

 

好きな曲だけ弾きたい、という気持ちも分かりますが、先生としてはどうしても基礎練習をやってもらいたい。

 

それはなぜでしょうか?

 

ちょっと視点を変えて、スポーツに例えてみましょう。

水泳選手が毎日トレーニングをするときに、準備運動をせずに、いきなりプールに飛び込み、全力で泳ぐでしょうか?

 

体調によっては、プールに飛び込んだ瞬間に、心臓がびっくりして、止まってしまうこともあるかもしれません。

 

サッカー選手が、ドリブルの練習は嫌いだからやらない、と言って、試合に出て活躍出きるでしょうか?

 

野球選手が、キャッチボールの練習が嫌いだからやらない、と言って、試合で活躍出きるでしょうか?

 

スポーツに例えると、分かりやすいと思いませんか?

 

体を使うから、準備運動や、基礎練習が大事なのは理解できるという方は多いと思います。

 

ピアノは、座って指だけ動かせば良いと思われるかもしれませんが、体全体を使った運動と同じで、何回も繰り返し同じ動きをして、体に覚え込ませる必要があるのです。

反射神経も必要だし、瞬発力を使って、鍵盤を左右、自由自在に動くには、体幹が必要です。

 

アスリート的な要素があります。

 

楽譜を見て、音の高さや長さを判断し、その音は鍵盤のどの位置なのかを瞬時に判断し、指に指令を出して、そしてどんな音を出すのかイメージを先に考え、出てきた音がイメージ通りかどうかを聴く、聴きながら次の音を考える、という作業を持続的にしなければならず、

音を出すという作業は、体が無意識に反応するまで訓練しなければなりません。

 

そうなると、好きな曲だけやっていれば言いというわけにはいかないのです。

 

それに、基礎練習をどれだけしっかりやっているか、というのは、

本番で威力が発揮されます。

 

本番というのは、いつもと違う環境で、緊張が強いられます。

緊張することは、良いことではありますが、普段と違うという点では、心境としてはピンチに近いものがあります。

 

しかし、こんなピンチに思えるときこそ、基礎練習がしっかりできていると、普段通りに体をコントロールすることができます。

 

基礎練習とは、思いどおりに自分の体を動かせるようになる練習をするということです。

 

毎日、基礎練習をしていると、

ちょっとした変化や、違いに気がつくことができます。

いつものようにやっているはずなのに、感覚が違う。各指の動きにばらつきが感じられる、音色に違いが出てくる、などです。

その変化を感じとり、微妙なバランスを調整しようとする力がついてくるのです。

 

日々、そうやって自分の体をコントロールする訓練ができていると、いざというときに、力を発揮しやすくなります。

また、自分は日々努力しているという自信にも繋がり、落ち着いて本番に望むことができます。

 

100日チャレンジへやってみたい!と、挑戦する子が集まりました。

短い時間でも良いから、集中して取り組むことで、必ず良い変化を感じることができるでしょう。

残念ながら、1日・2日で変化を感じることはありませんが、100日後、どんな自分になっているのか、想像すると楽しみですよね。

 

4月にはどんな変化が起きているでしょうか。

(100日チャレンジ 14/100)

 

 

 

 

 

 

 

映画を観てリフレッシュしてきました

長い冬休みが終わって、仕事が始まったばかりですが、最初の日曜日ということで、映画を観てきました

 

“ある閉ざされた雪の山荘で”

長いタイトル(笑)

 

ここ数年、韓国ドラマばかり観ていたので、字幕なしで理解でき、映像に集中できることに、ある意味新鮮さを覚えました。

日本語を理解するように、英語や韓国語も理解できたら、楽しいだろうなと思いました。

 

最近は、ストーリーの内容や、俳優さんの演技だけでなく、脚本家や監督がどうやって映画を作ることを考えるのか、ということにも関心が向いています。

俳優さんも凄いと思うけど、その俳優さんをキャスティングしたり、撮影するときには、こんな演技をしてほしいとか、映像としてどう見せるか、完成形がイメージできているわけですよね。

最初から、こんなふうにイメージしてたんだろうか?

どういう手順で考えていくのかな?と、ちょっと考えただけでも、大混乱しそうです。

 

音楽にしても、その場面にぴったりな音楽だし、良いなと感じる作品は、音楽がとても印象的ですよね。

音楽でドキドキしたり、泣けてきたり、心を揺さぶられるわけだから、そういう音楽を作れるって凄いと感心します。

 

いつか、作曲できるようになりたいと、密かに憧れています

 

音符を読むのは難しい?

線と丸で無限に音楽を現す楽譜のシステム。

 

音の高さと、長さをたったこれだけで現すことができるなんて、文字を考えたのと同じぐらい凄い発明だと思います。

 

音楽を奏でるうえで、この楽譜を読めるようにすることは、必須ですよね。

楽譜が読めるようになると、知らなかった曲でも演奏できるようになるし、楽譜からたくさんの情報を得ることができるようになります。

 

楽譜は文字と同じぐらいの凄い発明だ、と先程述べましたが、音符を読むことは、文字を読めるようになることと同じです。

しかも、文字より音の数は少ないので、30個の音符を読めるようになるだけでも、最初のうちは、かなりの曲を演奏できるようになるでしょう。

 

ちなみに、ピアノの鍵盤の数は88個なので、やはり、文字を覚えるよりは少ないですよね。

 

しかし、この音符を読むことを苦手とする子も一定数います。

もちろん、30個全ての音符を一度に覚えるのではなく、少しずつ練習していきますが、なかなか読めるようにならない。

 

音符を読むのは難しい

 

と、思い込んでいませんか?

 

そして、練習するときにたくさん歌っていますか?

 

どうやって、ひらがなや片仮名、漢字などを覚えたのか思い出してみましょう。

毎日毎日言葉に触れて、文字を読んで、書いてを繰り返したと思います。

音符も同じなので、たくさん読んで、声に出して、書いて、を繰り返さないと、自由自在に読めるようにはなりません。

 

どうのような仕組みで出来ているのかが分かるようになると、自分で音符が読めるようになります。

 

週一回のレッスンのときだけでは、やはり難しいでしょう。

 

先生は、たくさん楽譜を読んでもらいたいので、宿題を出します。

 

同じ曲を何週間もかけていると、新しく音符を読む練習ができません。耳で覚えた音だけを頼りに演奏することになるので、音符を見ずに演奏できるようになってしまいます。

 

 

そういう意味でも、出された宿題は、1・2週間で仕上げるようなサイクルができると良いですね。

 

 

 

絶対音感プログラムを導入しています

学生時代、“絶対音感”という本が話題になりました。たしか、先生が授業で取り上げ、皆で読んだ覚えがあります。

 

絶対音感とは、鳴っている音が何の音か即座に分かる能力のことです。

ドの音が鳴ったら、ドと分かることです。

 

絶対音感 (新潮文庫) https://amzn.asia/d/gsC97u8

 

どんな授業だったのか、

正直、内容は忘れてしまいましたが、

 

はっきり覚えているのは、

先生に「君は、絶対音感があってかわいそうだな」と言われたことです。

大学で、古楽器の世界に触れたとき、確かに、ピアノとは違う音律(音の高さ)で、私には調子が狂っているように聞こえるため、美しく感じられないという経験をしました。

 

長年ピアノの音に触れてきているので、いつの間にか絶対音感が身に付き、それをかわいそうだと言われたことがショックで、絶対音感については、とても消極的な考えでした。

 

ピアノを教えるようになっても、はじめのうちは絶対音感を意識していませんでした。

しかし、ピアノと長く付き合っていくためには、自分で楽譜の音を正しく演奏しているかどうか判断できなければ、練習が難しいのではないかと思うようになりました。

また、耳で聴いた音楽を再現できれば、さらに音楽の楽しみも広がると考え、普段のレッスンで絶対音感が身に付けることができる、社団法人 日本こども音楽教育協会の絶対音感プログラムを導入することにしました。

https://nko-kyoiku.jp/program

 

絶対音感を生まれつき持っているひとは、20万人に1人と言われているそうですが、7歳になるまでにトレーニングをスタートすると、ほとんどのお子さんが絶対音感を身に付けることができます。

 

↑このような数種類の色の旗を使ってトレーニングをします。

 

おそらく絶対音感を身に付けるプログラムは多々あると思いますが、

私がこの“日本こども音楽教育協会”のプログラムを導入することに決めたのは、単音(ひとつの音)を機械的に覚えていくのではなく、和音(3つの音)を聴くトレーニングと、あとは歌を歌うことを重要視している点に共感したからです。

 

機械的な音感と、情緒的な音感が身に付くことで、表現力の豊かな演奏へと、その能力を反映させることができます。

 

歌うことに関しては、教室を立ち上げたときから大事にしていることなので、そこと絶対音感が結びついたプログラムは、とても価値のあるものだと思っています。

 

今のところ、このプログラムを導入しているのは、埼玉県では、当教室のみとなっています。

 

現在、プログラムに取り組み、そろそろ応用編という子供たちは、意欲的にレッスンにも取り組んでおり、音が分かる!というのが、自信に繋がっているのだなという印象を受けます。

 

絶対音感を身に付けて、楽しいピアノライフをおくりましょう。

 

 

ピアノを弾くのは車の運転と同じ?!

昨日の記事のなかで、

ピアノを弾くのは車の運転と似ている、と書きました。

 

今日は、具体的にどういうところが似ているかについて書いていきます。

 

車の運転をするとき、初心者にとって一番難しいのは、走りながら、つまり運転しながら同時に、あらゆる方向に注意を向けるが必要があるということではないでしょうか?

 

 

止まっているときなら、冷静に考えられるけれど、走っているのに、道の途中で止まって考えることはできませんよね。

 

 

音楽も同じです、演奏しながら、次のメロディーのこと、各指のバランスのこと、音色のことなど、たくさんのことを同時に考えながら演奏します。

 

 

強弱の記号や、曲の雰囲気が変わる場面など、その箇所にきてから気を付けるのでは遅くて、気がついたら過ぎてしまっていることもあります。

 

 

これは、曲がる道を間違えたときの状況ととても似ていると思うんです。

 

次の信号のところでそろそろ曲がるぞ、と思うから、減速して周囲を注意して曲がれますが、急に、あっ、ここ曲がるところだ!と気がついても、準備ができていなければ曲がれませんよね。

曲がれずに通りすぎてしまうこともあります。

 

 

初めて行く場所では、地図を見ながら、あるいはカーナビの指示で行きますが、かかる時間も長く感じるし、回りの風景を楽しむ余裕もありませんね。

回数を重ねていくうちに、道も覚えて、どのくらいの時間で行けるか予想がつくようになるし、運転で注意をはらいながらも、周囲の景色を見る余裕も出てきます。

 

 

音楽も同じで、楽譜に釘付けで弾いているときは、次がどんな展開なのか、全体を見回してとらえるのは難しいですが、何度も弾いているうちに、覚えてきて、場面が変わるところなども、余裕をもって対処できるようになります。自分の音色を聴く余裕も出てきますし、客観的な視点で演奏できるようになってきます。

 

 

ピアノを弾くのは特別な能力のように思われるかたも多いようですが、こうやって考えてみると、自転車や車の運転が出来る人は大勢いるので、ある一定期間、集中的に訓練すれば、誰でも出来ることだと思うのです。

 

 

自転車だって、集中的に練習する期間は誰にでもありますよね。

車も決められたカリキュラムを学んで、たくさん運転するから、自然と出来るようになります。一回の運転の練習が10分で、一週間に一回だけだとしたら、自然と運転出来るようになるまでに、どのくらいの期間が必要になるでしょうか?と考えると、ピアノもどのくらい練習したら良いのかイメージできそうですね。

 

 

ピアノも同じです。自転車や車よりは、長い期間が必要かもしれませんが、やはり、最初の時期に集中して基礎をしっかりやることが大事です。

(100日チャレンジ 10/100)