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今でも見る夢

先日、二日続けてピアノの夢を見ました。

一日目は、レッスンが始まる時間に起きるという、大惨事の夢。

土曜日は午前中からレッスンがあるので、正夢になってしまったら大変!!!

二日目は、自分が先生のところにレッスンに行く夢。大学院時代のレッスンは行く度に胃が痛くなるような思いでした。夢の中では、駐車場に止めてあるはずの車がなくて、かなり焦っている夢。

実際は、電車に乗って行っていたので、車という設定はないから、これは夢だ!と早く気付けばよかったのに・・・

起きたときには、かなりドキドキしていました。

 

もう卒業して20年以上たつのに、今でもレッスンに行く夢を見るなんて・・・

しかも、たいては、練習が間に合ってなくて、焦っています。

 

あとは、試験の夢を見ることもあります。全然練習していない曲を弾くことになり、絶望的になっていました。

 

起きたときには、

寝た気がしなくて、

ぐったりしています。

朝から疲れています。

 

どうせみるなら、

気持ちよく弾いている夢が良いですね。

そういう自分が見たい夢が見られたら良いのに。

 

悪夢のようなレッスンの夢を見なくても良いように、自分が先生になったら、楽しいレッスンをしたいとずっと思っていました。

 

私が思う楽しいレッスンとは、

お互いが気持ちよく、

一生懸命に取り組んで、

成長を感じられるレッスンということです。

昨日まで出来なかったことが、できるようになることは楽しいし、

知らなかったことを学べることは楽しいし、

心から音楽を表現できることは、心が解放されて、本当に充実した気持ちになるものです。

 

先生と冗談を言ったり、ふざけて楽しいというのではありません。

ときには、雑談もして、楽しく過ごすこともありますよ。

 

ピアノ教室なので、

ピアノが弾けるようにサポートするのが私の役目です。

 

レッスンに通いはじめの頃は、

なかなか私のアドバイスを信じてくれずに、自分のやり方に固執していても、

私はウソをつかずに、

正直に本当のことを言うので、

だんだん信用してくれるのか、

素直に聞いてくれるようになり、

メキメキと上達している子もいます。

 

誉めることも大事ですが、

なんでも誉めることはしません。

子どもは自分で分かっています。

たいして良くもないのに、誉めてしまったら、その子のためになりません。

子どもも、足りない部分が分かっているのに、誉められたら、大人の事を信用しませんよね。

そこから本当の学びがスタートします。

 

一生懸命頑張ってきたけれど、出来なかった場合と、

いい加減な態度で、十分に練習しなかったから出来なかった場合は、

音を聞くと分かるので、

そこは正直に指摘します。

そういう積み重ねが楽しいレッスンに繋がっていると考えています。

 

ときには耳が痛い指摘もあるかもしれませんが、そこにはお互いの信頼関係が成り立っているので、しこりが残ることはなく、さらに絆を深めているように思います。

 

生き生きとした表情で、

楽しそうに帰っていく姿を見られたときは、今日のレッスンも楽しく出来たなと、私もホッとする瞬間です。

 

 

 

 

終わりよければ・・・

来週は会場でのリハーサルを兼ねたレッスンです。

今週は、リハーサルのリハーサル。

全曲通して弾く練習です。

 

数曲を連続して弾く場合、

曲と曲の間をどうするか?

どうやって気持ちの切り替えをするか?

一曲だけ弾いて終わる本番とは違う注意点があることが分かりました。

 

今回の発表会の企画は、

準備の段階で、すでに学びや気付きの多い内容になりました。

本番がとっても楽しみになってきました。

 

続けて何曲も弾くのは、ほとんどの子が初めてです。

全曲通して弾いてみよう!となったときに、

一気に弾いてしまったり、

次の曲を始めるタイミングが分からないという状況が起きました。

先生が「はい、どうぞ。」と言わないと始められない状態の子もいました。

 

なるほどーーー。

そういうことが分からないのね。

私も発見。

 

一曲弾き終わるごとに、手を膝に置いて、次の曲のことを考えてね。

 

緊張していると、

たっぷり時間をとる、

これがとても難しくなります。

どうしても呼吸が浅くなるので、

普段通りやっているつもりでも、

全ての動作が慌てたような感じになってしまいます。

 

それから、とても重要なのが

“終わり方”です。

弾くことは大分上手になってきたけれど、どうやって終わるか。

最後の音の切り方とでも言うのでしょうか?音がなくなる瞬間まで耳を澄ませることが難しいようです。

曲の雰囲気に合った、音の切り方を工夫するとさらに良いですね。

 

音が無い、

これも重要な音楽の要素です。

耳を澄ませてみると、音の余韻が分かります。

最近では、デジタルで大きな音を聞くことが大半なので、微かな音を聞く機会が減っています。耳を澄ますという体験をしたことが無い子はとても多いのではないかと思います。

 

ですから、努めて、耳を澄ませてみましょう。

弾いている曲に合った終わり方を工夫しましょう。

 

しっとりとして、ゆったりとしているのに、最後の音をパッと鍵盤から指を離してしまうと、それまでの作り上げた世界観が台無しです。

弾いている人は呆気にとられて、拍手をするタイミングを失ってしまうでしょう。

 

それとは逆に、

かなり盛り上がって終わる場合、潔く音を切る場合もあります。

どのくらい伸ばすか・・・迷いがあると、音の切れ方がバラバラというか、湿気た感じになってしまって、尻切れトンボのような中途半端な気持ちになってしまいます。

 

ホールで弾いてみると、よく分かりますが、音が反響して伸びるので、終わり方が大事だということがよく理解できると思います。

 

そういう意味でも、時間をかけてリハーサルとすることはとても重要です。

リハーサル無しで本番をすることもありますが、ホールで弾く醍醐味を味わえずに終わってしまうこともあります。

 

自分で納得した終わり方ができると、多少いろいろあっても、充実した気分になることができます。

それはお客さんにとっても同じです。

思わず拍手をしたくなるような、そんな終わり方ができると、印象に残る演奏になりますね。

 

 

間違えることよりも大事なこと

来週は会場で本番さながらのリハーサル。

レッスンもいよいよラストスパートといった感じになってきました。

 

普段から、いかに音楽的に演奏するかに注力していたにもかかわらず、やはり、音を間違えないように、に集中していることが多いですね。

 

もちろん、音を間違えずに弾くことも大事ですが、そればかりにとらわれてしまうと、その曲らしさ、自分らしさを失ってしまいます。

機械的な演奏になりがちです。

 

機械的な演奏とは

楽譜を音にしただけのゲームです。

 

こういうときに基礎力が問われます。

緊張して、いつもと違う状況の時、平常心で弾けるかどうか、ここで力を発揮するのが基礎力です。

 

指が勝手に動いてしまう。

 

滑ってしまう。

早くなってしまう。

 

自分でコントロールできていない状況ですね。だから、曲ばかり弾いているのではなく、基礎をしっかり定着するまで練習する必要があります。

 

サッカーなどで言えば、

試合しかしていない状態と似ているかもしれません。

ドリブルや、シュートの練習なしで、

試合に出て、どのくらい活躍できるでしょうか?

ボールの扱いだけでなく、

試合の間中、走りきれるだけの体力をつけたり、戦術を学んだり、

試合以外にやることがありますね。

 

ピアノも同じです。

好きな曲だけ弾いていれば楽しいかもしれませんが、いざというときに十分な力を発揮するのは難しいのです。

その基礎が安定しているからこそ、

音楽的な演奏に集中することができます。

間違えることよりも、

曲らしさ、自分らしさを発揮できる演奏をすることを第一優先としてもらいたいです。

 

ちょっと音を間違えたぐらいでは、

本人が気にするほど、聞いている人には気になりません。

それよりも、音楽を止めないように、流れを切らさないように、何があっても最後まで弾ききる!という強い気持ちをもって演奏しましょう。

 

 

“できない”って暗示をかけないで!

挑戦する前から

“できなーい”

“無理ー”

って、言ってませんか?

 

習慣になってしまうと、

本当にできなくなったり、

無理になってしまいますよ。

 

自分で、できないようにしていることになってしまいます。

できなかった時、自分が傷つかないように、予防線を張っています。

本当にできないと思っていますか?

 

どこかの本で読んだことがありますが、

出来ることだから興味が沸くし、

難しそうでも、やってみたいなと思うんだそうです。

だから、ピアノをやってみたい!と思うということは、できるからです。

 

ただ、なにもせずに、やってみたいな、と思うだけではできるようにはなりません。

できるようになるためのステップを一つずつやらなければ出来ません。

 

そこを勘違いすると、

1回やって、出来なかったとき、

自分は出来ない、と思い込んでしまうことになります。

1回やって出来なければ、2回やればいいし、

2回やって出来なければ、3回やればいいだけのことです。

できるまでやるだけです。

 

自信が無い、という人がいますが、

それは自分で練習が足りてないと分かっているからです。

出来ないと言っていいのは、

自分が思い付く限りの練習や努力をしたけれど出来ない時だけです。

 

できなかったらどうしよう

ではなく、

早くできるようになりたいなぁ

と、取り組んでみましょう。

 

先生は、その子ができると思うから

その宿題を出しています。

だから、絶対にできるようになります。

最初は難しく感じても、だんだんとできるようになるその過程を楽しんでください。

昨日よりできるところが増えてる!って毎日成長を感じられるって一番楽しい瞬間だと思います。

 

普通はやらない!?

発表会の打ち合わせのために、

ホールへ行ってきました。

 

本番当日のみでは

十分なリハーサルができないので、

別の日にレッスンを兼ねたリハーサルを行います。

 

リハーサルと本番の両方の打ち合わせをしてきました。

 

舞台に反響板をセットしてピアノを弾くと、いつもの狭い部屋で弾いている感じと、どう違うのか?を体験してほしくて、長い持ち時間や、リハーサル時間をとっています。

 

ホールでの響きを体験することで、

表現のアイディアが沸いてくることがあります。

 

こうしたい!

 

弾きながら沸いてくるのです。

 

リハーサルだと言うと、

節約のために設備を最小限にして行うこともあるそうなのですが、

それではリハーサルの意味がないので、

ライト以外は全て本番通りにセッティングしてもらいます。

 

そういうことって、どうも普通はやらないようです。

 

そして、打ち合わせも進んでいき、

マイクやスタンドのセッティングを検討していました。

 

今回のテーマは”セルフ・プロデュース”

MCも自分でやってみよう!という挑戦です。ですから、生徒さん用のマイクをお願いすると、

 

生徒さんが自分でマイク持ってしゃべるなんて、

普通はやらないよ!

と、また言われてしまいました。

 

そうでしょうね。

そもそもクラシックのコンサートで演奏者がしゃべるなんて、私が子どもの頃はとても珍しいことでした。

だいたいはなにも言わずに舞台にでてきて、お辞儀して、演奏して、終わったらお辞儀して、以上。

一言もしゃべらないコンサートが普通でした。

 

クラシックのコンサートはつまらない、よく分からないと言われるのは、こういうことも関係していたのではないかと思うのです。

舞台でしゃべることに慣れていない先生方も多いでしょう。

弾くだけでも緊張しますからね。

 

でも、これからの時代は

いろんなタイプのコンサートがあって良いと思っています。

少し話しを加えることで、興味をもってもらったり、知らない曲でも聞いてみようという気持ちになったり、演奏者との思いをより共有できるようになります。

 

そういう楽しさも味わってほしい。

 

欲張りな発表会です。

 

先生が舞台でしゃべりながら進行するのも、普通はやらないよって言われてしまいました。

普通は影アナウンスで進行するそうです・・・

 

本日3度目

 

そんなに普通じゃない発表会なんですね。

私の発表会だったら毎回ですけどね。

 

そういえば、発表会のタイトルも

“ファミリーコンサート”つけています。

ひとりひとりがみんなで一緒に楽しいコンサートを作り上げよう!という思いがなければ成立しません。

自分の頑張りを披露するだけではなく、

聞いてくれるお客様に楽しい時間を過ごしてもらい、音楽って楽しいねと感じてもらい、良い一日を過ごすことができたなって思ってもらえるようなコンサートにすることが目標です。

 

独りよがりの演奏にならないように、常にお客さんを意識して演奏できるようにレッスンしています。

 

どんなに小さい子でも、

聞いてくれる人がいる、ことを前提として舞台上のマナーも含め指導します。

ですから、ときには髪型にも言及することもあります。

 

普通はやらないって言われたときは

褒め言葉だと受けとることにしています。

 

そもそも普通ってなんなのか考えたことありますか?

 

みんながやるから・・・という視点でかんがえるのではなく、

自分がどうしたいのか?を考えて、説明できるようになると、本当にやりたいことができますね。

その方が楽しいですよ。