時が与えてくれるもの
発表会に参加してくれる、学生時代の友人と連弾の練習をしました。
友人は、卒業後は仕事が忙しく、しばらく音楽から離れた生活をしていましたが、数年前からピアノを再開し、発表会にも参加してくれています。
一度は離れてしまっても、また一緒に音楽をすること出来るのは、本当に嬉しいことです。
彼女は、再開したとき、
「指が動かない」
「和音がつかめない」と、
学生時代のように弾けないこと嘆いていました。
ピアノから離れている期間が長すぎた、もっと早く再開すれば良かった・・・とも言っていました。
確かに、指は20代の頃のように早く動かないかもしれませんが、20代の頃にはなかった、何かが変化しているのを感じました。
それはピアノからは離れていた期間に経験してきたこと、嬉しいこと、悲しいこと、辛いこと、悔しいこと、幸せや喜び、たくさんの感情をを経験したからこその音色や息づかいなどが、今の彼女の演奏から感じられたのです。
人間的な成長が、ピアノを弾いていない期間があったとしても、それが音色となって現れる、ということを目の当たりにしました。
学生時代の時には弾けなかった深みのある演奏が、今だから出来るのだと分かりました。
だから、学生時代のように弾けないといって、嘆く必要もないことも分かりました。
子供の頃からずっと練習を続けてきて、長いブランクがあったとしても、身体に染み付いている感覚はあります。
だから、時間はかかっても、また弾き続けることで、身体も思い出してくるでしょう。
これからが本当の意味で、音楽を楽しめる年代になってきたのかもしれませんね。
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2024年02月25日(日) │ ブログ
耳を澄まして聴いてみよう
ピアノを演奏していて楽しいのは、
憧れの曲が弾けるようになることや、
指がなめらかに動くようになること、
そして、自由自在に音色を作り出せるようになること、
表現の幅が広がることなど、
たくさんあります。
しかし、どうやって表現するのか、というのは言葉で説明するのは難しい場合もあります。
先生が見本で弾いてくれる音色や、間合いを真似することから始まります。
音楽は世界共通語と、言われるように、国境を越えて、世界中の人々と共有できる言語であるとも言えます。
言語を習得するときも、やはり真似することがスタートですが、音楽も言語を習得するのと同じプロセスをたどります。
聞き取れないと、再現出来ないのです。
だから、先生の音色や間合いを真似するには、その音色を聞き取る力が必要です。
ボーッと聞いていると、なんの違いもないように聞こえてしまうことがありますが、よく耳を澄まして聞いてみると、音にたくさんの表情があることが分かります。
それは、声を聞くだけで、楽しそうだとか、怒っているとか、悲しんでいるとか、何かあったのかな?と分かるのと同じことです。
ピアノを習い始めると、すぐ楽譜の読み方を勉強します。
音符を見て、ドレミが分かるようになることはとても大事ですが、
楽譜を、鍵盤上の音符に置き換えるゲームのようになってはいけません。
文章を読むときと同じですね。
句読点を無視して、読んでしまうと、分かりづらい文章になりますし、
抑揚をつけて読まないと、棒読みになります。
音楽も同じです。
メロディーには句読点があります。
抑揚をつけるポイントもあります。
まずは、先生のお手本の演奏をよく聞いて、そのまま真似するようにしましょう。
そのためには、しっかり耳を澄まして聴いてください。そして、同じようにやってみることが大切です。
どうしてそのような演奏・表現になるのかは、楽譜にヒントがあります。
それを紐解いていくのが、練習です。
音符を鍵盤上に置き換えるだけが練習ではないので、なるべく早く譜読みを終えて、一番楽しい練習の段階にすすめるようになるといいですね。
そして、自分にもこんな表現ができるんだ!と分かるようになると、もっともっとピアノを演奏するのが楽しくなりますよ。
2024年02月25日(日) │ ブログ